素敵な歌詞 パート2 traveling 宇多田ヒカル

不景気で困ります
(閉めます)
ドアに注意


金曜日の夜です。
金曜の夜で思い出すのが、私にとってはこの曲。
この曲の疾走感が、昔から好きでした。

特に、「ドアに注意」から
堰を切ったように思いがあふれ出す感じが好きです。

「ドアに注意」って魅力的な表現だなと思います。
決して、「発車します」とは言わない感じ。

無駄のない歌詞で、展開が早いので、
聞いていると疾走感を感じることができる。
そんな風に思います。

「金曜の午後の仕事中」という場面から物語が始まり、
次の歌詞では、タクシーをつかまえている。
「仕事を終えた」という歌詞は出てきません。
聞き手が当たり前に想像することは、あえて省き、
1つ先の展開を常に作っていく。
聞き手からすると、歌詞に置いて行かれないように、
気持ちがはやる感覚になります。
それが疾走感を生んでいる気がします。

そして、もうひとつ疾走感を感じるのは、
この曲の主人公の気持ちの描写。

この主人公は、
言ってることがかなり自由なんです。

ある時は、 「もっと飛ばせ」 と言い、
またある時は、 「急ぐことはないけれど」 と言ってみる。

ある時は、 「ここは いやよ」 と言い、
またある時は、 「ここで いいよ」 と言ってみる。

極めつけは、「全ては気分次第」なんて言っちゃいます。

このひたすら自由な感じで、その時、その時の感覚で生きている感じが、
とても爽やかで、どこか羨ましいなと思ってしまう今日この頃です。



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