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見当をつけることの重要性を考える

36歳で公立学校の教師を辞めて、いろいろなことにチャレンジしています。
その中の1つに塾講師(個人で始めてみました。塾生は3人!汗)があります。

私は元中学校の数学科の教師だったので、生徒も特に数学を教えてほしいという思いで通ってくれています。(希望があれば、可能な範囲で数学以外も教えています。)

昨日の塾の時間に、中学1年生の正の数・負の数の応用問題について解いていました。仮平均を使った問題なのですが、(詳しい問題の内容はさておき)
「1年2組の男子の握力の平均を求めなさい。」
といった内容の問題でした。
いわゆる通常の教え方で授業を進行し、生徒も理解を示してくれていました。

さて、問題を解き終えた後、私は生徒にこう投げかけました。
「そもそもこういう問題で最初に必ずすること(大切なこと)って何か分かる?」

生徒は「ん?」となりながらも、
「問題をよく読むこと」
「大事なことに線を引くこと」
などと答えてくれました。

「もちろん今のは全部大切!でも、今日みんなに伝えたいことは、問題を読んで答えの予想を立ててほしいということ。ある程度、答えの”見当をつけて”取り組むということ!
と伝えました。

もう少し詳しく続けます。
「今回の問題は、「中1の男子の握力の平均を求めよう。」というものですよね?ちなみにAくん、あなたは答えがだいたいどのくらいになると思う?」
A「30とか?」
「そうですね。いいですねぇ~。ありえそうですね。Bくんはスポーツテストで握力いくつやった?」
B「25です。」
「なるほど。ということは、今回の答えもその前後のくらいの値になりそうですよね。逆に言うと、自分で計算して出した答えが70だったらどうかな?
A「それはさすがに無い!笑」
「そうやね!ゴリラかな?ってなっちゃうよね。もちろん答えが12とかになっても、「ん?あってるのかな?」ってなるよね。この感覚は当たり前ですよね。でもね、この当たり前ができない子って結構いるんです。」

ここで、中学校の教師をしていた時代の話を例に出しました。
「私は中学校の先生をしてたけど、平気であり得ないような答えを書いてくる子がいたんです。それも1人2人じゃない。結構いました。きっと、テストなどの緊張状態や時間に追われる状態では、冷静な判断ができないんでしょうね。「平均身長」を求める問題で、平気で答えに220㎝とかって書く子がいるんです。
生徒「www!バレー部入った方がいいわ。」
「そうやね。スーパーエースになれるね!みんなはこの答えがあり得ないだろうと思うでしょ?それは今は「見当をつける」脳になっているからです。その感覚をいついかなる時も持っていてほしい。太郎くんの速さが時速80キロになったらおかしいし、1か月に読んだ本の平均冊数が65冊は少し怪しいですよね。」


この見当をつけるということは、大人になっても、社会に出ても大事ですよね。

  • この量のタスクはこのくらいの時間があれば終わるだろう。

  • 予算は〇〇だから、このままだとオーバーしてしまいそうだ。

  • 〇〇さんとの打合せまであと40分あるから、カフェで企画書を完成させよう。

タイムマネジメントとかタスク管理といった表現になるのかもしれませんが、大きなくくりで言うと「見当をつけている」ということですよね。

こういった社会に出たときに大切だよ!って話するの好きなんですよねぇ~。生徒も目の色変えて聞いてくれるし!


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