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ニューヨーク州での会社の作り方 <後編>

まずは前編を見てもらえたら嬉しい。

では後編を書いていきたい。

5. 取締役の選定、取締役会の開催

設立発起人(会社設立届出書にサインした人)が、やらなければならないことの一つとして会社の取締役の選定がある。

原則、Corporate minutes(日本でいう取締役会議事録に相当する) に取締役の名前、住所等を記載し、誰がInitial Directors なのかを明記しておく必要がある。

また選定された取締役にて取締役会を開き、会社な基本的事項を決議していく。主な項目は以下の通りだ。

- 会社役員(主に会社3役と呼ばれる、President, Treasury, Secretary)を任命
- 定款の確認、承認
- 法人銀行口座の選定
- 資本金及び株券の発行に関する手続きの承認
- 会計年度の設定

また一般的な株式会社(C-corp) ではなく、S-corporation というpass through entity (株主課税)を選択する場合も、その旨を議事録に記載する。

6. 株式発行

現金・現物出資、あるいはその他対価を提供した株主に対して株式発行を行う。通常、中小企業の場合は、紙の株券を発行する場合が多い。

またニューヨーク州では現行法でも、額面・無額面株式の選択をすることができる。(ちなみに日本では2001年の法改正で、すべて無額面株式になったそう)アメリカの会社でも現在では、無額面で発行する会社が多い。

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株券(Stock Certificate) はこんな感じのやつです

7. EIN (Employer Identification Number) の取得

EIN (Employer Identification Number) ー雇用納税者番号の取得をIRSから取得する必要がある。

これの申請は、IRSのウェブサイトから申請することもできるし、Form SS-4 を提出することでも、取得することが可能である。

もちろんオススメはオンラインで取得することだ。

8. その他税務・ライセンス登録など

会社の業態・設立州によって違うが、税務登録やライセンス登録なども必要になってくる。例えばお酒を売りたいなら、Liquorライセンスが必要だったりする。

とりあえず基本的な情報はここまで。
アメリカで会社設立と聞くと、英語だし難しそうと意見もあるが、決してそんなことはない。

もちろん心配であれば、弊社も含めた専門家に頼むのも一つの選択だ。

以上。


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