ドラクエⅤを真剣に考える
名作、ドラゴンクエストⅤ「天空の花嫁」。
ゲームとして最高星5つ。私のゲーマー人生において、一番は絶対この作品。
そんなドラクエVについて、真剣に、真剣に、とにかく真剣に考えてみました。
考えれば考えるほど、なんと示唆に富んだゲームなのか。
ドラクエで”与えられる試練”は決して超えられないことはない
全シリーズ共通ですが、主人公のレベルは1からはじまります。
武器無し。あったとしても”ひのきのぼう”ひとつ。
現れる敵はスライム、次にドラキー(とげぼうずとかⅤだと挟みますが)。
仮にもし、いきなりキラーマシンやアンクルホーンが出てきたらどうでしょうか。即全滅しますね。
さあ、ここから得られる示唆は何かを大真面目に考えてみましょう。
私の導き出した示唆は、人は分相応の試練しか与えられないということです。圧倒され、絶対にクリアできない試練は目の前には表れない。
それはなぜか。
彼らがそこに存在する以前から、何人もの人が関わり、そのコミュニティを創り上げているからです。
ドラクエⅤでいうならば、サンタローズに当時居を構えていたサンチョ、教会の神父様、もしくは隣町のアルパカに住むダンカン夫妻など、多くの人が関わり、そのコミュニティを創り上げてきました。彼らが生まれるずっと前から街は繁栄してきたのです。
そう、そこに彼が存在した瞬間に必要な教育・環境は整っており、現れる試練は分相応なのです。
父であるパパスもきっとそれをわかったうえで、主人公とともにサンタローズを訪れています(洞窟の奥深くにある”小部屋”(てんくうのつるぎとパパスのてがみが後で発見されるあの”小部屋”です)に用事があったのだとは思いますが)。
サンタローズにキラーマシンやアンクルホーンがいたとするなら、そこに街は繁栄しないのです。
そしてそのような危険な場所に行く必要があるなら、パパスは主人公を連れていくことはせず、単身赴任で訪れたことでしょう。
最愛の父パパスの死と奴隷としての10年間
物語は進み、パパスとの旅が終わりに近づきます。
ラインハットのヘンリー王子が盗賊にさらわれ、ラインハット城東の洞窟にパパスは主人公を置いて捜索にいってしまいます(正確にはついてきているものと思っていたのに、主人公が置き去りになってしまっていたのですが)。
主人公はベビーパンサーとともにパパスを追ってラインハット城東の洞窟へ。
無事にパパスと落ち合い、ヘンリー王子の救出に成功。
パパスが盗賊を引き付けているうちに主人公たちは出口へ。
しかしそこにはゲマが待ち構えていたのです。
主人公、ベビーパンサー、ヘンリー王子は果敢にゲマに挑みますが歯が立たず、全滅します。
そこに満を持してパパスが登場。ゲマが呼び出したジャミとゴンズをも一掃。
しかし、ゲマは主人公を人質にパパスを袋叩きにします。
レベル27なのにHPが410もあるパパス(数字はうろ覚え…)を滅多打ちにし、パパスは最後、ゲマのメラ系の魔法で焼き尽くされ、殺されてしまうのです。
その後、主人公は更にひどい目に合います。
ヘンリー王子とともになんと奴隷として約10年過ごすのです。
最愛の父を目の前で焼き殺され、さらには殺人者その人に連れ去られ、奴隷として約10年を過ごす。
よくよく考えたらこれほどの悲劇はそうそう起こるものではありません。
よくぞ病まなかった。
よくぞ自暴自棄にならなかった。
よくぞ自殺しなかった。
奴隷生活からの脱却
そんな奴隷生活のある日、マリアが衛兵に罰を受けているのを目撃します。
それを見ていた主人公はなんとマリアを助けるため、自身の身を挺して衛兵を止めに入ったのです。
これだけの状況の中、他人のためにあなたは行動を起こすことができるでしょうか。
想像しがたいシチュエーションではありますが、きっと私はできない。
主人公の利他の精神はとてつもないものがあります。
その様子を陰で見ていたマリアの兄ヨシュア(衛兵を務めている)は、奴隷生活を送っていたマリアを何とか救いたいと常々思っており、主人公の勇気ある行動をみて、マリアの将来を託すことを決意します。
ヘンリー王子と共に、マリアと3人樽の中に入り込み、大海原へ大脱出。
主人公のギフトが身を結んだ瞬間だったと思います。
見返りを求めず、まず自分からギフトを渡す。
それは徳を積み、何らかの形になって返ってくるのです。
そしてそれは思わぬ人からより大きなギフトになって返ってくる。
同種のモンスターを2匹以上仲間にすることによる絶大な効果
その後オラクルベリー近くの海岸にたどり着いた主人公はモンスターじいさんと出会い、馬車を得ることでモンスターを連れていくことができるようになります。
旅はその後も続いていくわけですが、ここで重要な裏ワザがあります。
同種のモンスターを二匹仲間にし、下記条件に基づいて行動すると経験値をためることなく急速にレベルアップすることができるのです。
<条件>
1.同種のモンスターを2匹仲間にしていること
※以下スライムを例に書いていきます。
スライムであれば1匹目はスラリン、2匹目はスラぼうを仲間にする必要があります(ちなみに3匹目アキーラ、4匹目サスケでも可 ※4匹目を仲間にするためには1匹目~3匹目のいずれかと別れなければならないというルール付き。4匹は諸々含め、養えないという設定なのでしょうか…)
2.3名までのパーティメンバーのうち、1匹はスラリンもしくはスラぼうにする
3.オラクルベリーのモンスターじいさんにパーティメンバーに入れていないほうのスライムを預ける
4.表で一回たたかって、再びモンスターじいさんを訪れ、あずけていたスライムを引き取り、馬車に入れる
5.表でそのままたたかう。すると馬車に入れていたほうのスライムが、次のレベルに必要な経験値に関わらず、1レベルアップする。
6.この動作を繰り返していくことで、約1分強でレベルが1ずつあがる。
さて、このシステムから何を示唆として導き出すか。
同種のモンスター2匹というのがポイントです。
いわば、彼らは兄弟ともいえます。
想像してみてください。次男であるスラぼうは親の愛を受けて第一線で活躍している(パーティメンバーに入っている)のに、長男のスラリンは奉公に出されている(モンスターじいさんに預けられる≒奉公)。
スラリンは見返したくなるでしょう。
迎えにきた親に何の文句も言わず、黙って馬車に乗るスラリン。
しかしスラリンは力を蓄えており、なんと一度のたたかいですぐにレベルアップしてしまうのです。
くやしさをバネに力をつける。
そんな示唆に富んだ裏ワザに見えてきませんか?
モンスターは種類毎にレベルの上限が設定されている
スラリン、スラぼうとも、モンスターじいさんに預けて、たたかって、迎えにいって、再びたたかってを繰り返せば最終的にレベル99になり、”しゃくねつのほのお”をも覚えることになるのですが、すべてのモンスターがレベル99に辿り着けるわけではありません。
グレイトドラゴンはレベル60まで、ドラゴンキッズはレベル30までと、上限があるのです。
”たたかう”ということについて追及していったとき、いつかは壁にぶち当たります。
グレイトドラゴンは確かにレベル1でも強い。
彼らは早熟です。しかしレベル60が限界点。
一方スライムは遅咲き。一定レベルになるまで大した活躍はできないのですが、”めいそう”を覚え、ついにはレベル99になり”しゃくねつのほのお”を覚えたときは感動。
何が得意不得意かはわかりません。
継続は力なり。
幼馴染のビアンカとお嬢様フローラ
※デボラは元祖スーパーファミコンVersionでは出てこないので割愛
さて、だいぶ脱線しましたが(この記事自体が脱線していますが)、青年になり、母を探す旅を続けていくと、主人公はサラエボに到着。
あれよあれよとフローラへの求婚に巻き込まれ(?!)ほのおのリングとみずのリングを取りに行くことなります。
その旅の最中、なんと幼少期の幼馴染、ビアンカとの再会が。
無事2つのリングを手にした主人公はサラエボに入ります。フローラの父であるルドマンに報告にいくと、ルドマンから核心をつかれます。
「君は本当はビアンカを愛しているのではないのか?フローラと結婚してほしい気持ちはあるが、そのような中途半端な思いでフローラと結婚したとしても、君は後悔するだろう。一晩あげるから、どちらと結婚するか、よくよく考えなさい(セリフはこんなじゃないけど、意味はこんな感じ)。」
ここでボールはゲームのコントローラーを握るあなたに返ってきます。
ビアンカとフローラ、どちらと結婚するのか。
この議論はネットでも相当書かれているので多くは書きませんが、フローラと結婚するとグランバニアへの洞窟の途中、”みずのはごろも”がもらえたりと、お嬢様特典があります。
一方、ビアンカとの結婚において、特典は何もないのです。
フローラの性格が悪ければ議論は巻き起こらないと思うのですが、なんとフローラは性格もおしとやかで素晴らしいのです。
さぁ、あなたならビアンカとフローラ、どちらと結婚しますか?
グランバニアで王になり子を授かる
結婚した主人公はグランバニアにたどり着き、王になります。
そして男の子と女の子の双子を授かります。
しかし、子供たちを授かった晩に、奥様(ビアンカorフローラ)はモンスターにさらわれてしまうのです。
主人公は探しに再び旅に出ます。
ジャミに石にされた数年間
奥様を探して辿り着いた塔で、パパスを袋叩きにしたジャミと再び相まみえます。
力をつけた主人公はジャミを倒すことに成功するのですが、ジャミは死に際に魔法をかけ、主人公を石にしてしまうのです。
そこから数年が経ちます。
ちょっと待って。また数年ですか?!
奴隷として約10年、希望も何もない日々が続いた主人公。
妻を娶り、子を授かり、幸せ絶頂ともいえる瞬間だった主人公。
直後には妻を失い、あげく石にされ、子供たちの成長も見守ることができない。
王になるまで上り詰めたのに、再び転落。
ここまでの物語を俯瞰してみると、人生山あり谷ありです。
良い時期があれば、悪い時期もある。
ありえない乱高下を繰り返す波乱万丈の人生ではありますが、誰もが多かれ少なかれ、こうした体験を繰り返しているのです。
子供たちとの再会
石化され、ジージョの成長を見守り続けた主人公。
しばらくすると、双子の子どもたちが訪れます。
サンチョとともに訪れた子供たち。娘の手には”ストロスの杖”が。
杖を使い、主人公は石化の難を逃れることに成功し、再会を果たすのです。
勇者としてのストーリー
そのあとは基本的には順風満帆。母マーサの生まれ故郷を見つけ、ゲマを倒し、マーサとパパスの霊とも短いながらも対話し、ミルドラースを討伐。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ドラクエⅤを夢中でプレイしたあの日、何の示唆もなく、ただただゲームとして楽しんでいた日々。
改めて立ち返ると、本当に多くの気づきがあります。
そして自分の記憶力について、最後に称賛したいと思います。
この記事は何も見ず、覚えている情報を駆使して書きました。画像は最後にまとめて挿入。
本当に大事なことは、脳に刻み込まれています。
最後までお付き合いいただきありがとうございましたっ!
Focus now , enrich your days .
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