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12_スタートダッシュの4月、地に足つけたい5月

目にする山々がブロッコリーに見えてくる不思議。季節の移ろいを風景から感じられることの豊かさ。春は子どもたちの新しい学年のはじまり、新しい仕事、と変化が大きい季節。スタートダッシュのような4月が過ぎ、5月がやってきました。地に足つけたい心持ち。

小学校の農業体験

町内2校の小学校で今年度の食農教育の実施に向けて先生方と打ち合わせを行いました。引き続き行う活動、先生のアイディアをもとに新たに生まれる活動もあり、打ち合わせ自体がとても楽しい時間です。また、先生方の子どもたちへのあたたかな眼差しに触れるたびに、力をもらっています。

これまでの活動紹介+今年度の活動計画の相談(職員研修)

中学校の林業体験

昨年度は神山つなぐ公社や林業活性化協議会のメンバーの協力のもと、中学校で初めて「林業体験」が実現しました。「森でおにぎりを食べたいなぁ」という担任の先生の言葉を実現したプログラムの詳細は、馬場達郎さん(神山つなぐ公社)のレポートをご覧ください!

このプログラムを通じて、木材は身近な材であるにも関わらず、林業という仕事についてはほとんど何も知らない自分の無知さにも気付かされました。さらに大きな循環についても意識を向けるきっかけになったことは確かです。

農業に必要な水は川から届くこと、その川の水は森が蓄え、田んぼを通して海に流れていくこと。その海水が蒸発して雨となり、また森にかえっていくこと。私たちの生活排水もその中に存在していること…。私たちの暮らしが食べ物をつくる営みにもつながっていることへの想像が膨らみます。自分たちの身の回りのものがどこからきて、どのようにつくられているのかを知ること(それを知識としてではなく実感として得ること)は、社会の仕組みを理解するきっかけになったり、より広い視野で考えるためのエンジンになったりするのではないかと思っています。農業に限らず、です。

今、見聞きしていることをもとに10年後、20年後の社会をつくっていくのが子どもたち。これまで続けてきた〝小さな体験〟をこれからも変わらず続けていきたいと思いました。

まめのくぼにて水路の整備を始めた生徒たち(神山校2年生)

2016年に小学校5年生だった子どもたちは、現在高校3年生。小さな子ども時代を知っている子たちがどんどん大きくなっていく姿を近くで見られることは、大きな喜びです。ひっそりと、応援しています。

高校・高専生の部活動(キッズガーデン/まるごとファーム)

昨年は、城西高校神山校に通う寮生たちが中心となってキッズガーデン部が生まれました。今年も意気込み十分です。
2023年度は新たに神山まるごと高専の課外活動(まるごとファームクラブ)が始まっています。どちらも、新しい組み合わせでさまざまな活動が展開していく可能性に溢れています。とても楽しみ。

小学校から高校・高専まで「農業」や「林業」というまちの一次産業の営みを体験できる学びが学校の中でも外でも行われるようになってきたこと、何より子どもたちからの「やってみたい」が実現できていることにワクワクする新年度。わたしも、小さなチャレンジを積み重ねていきます。

来週から田植えが始まります〜

お知らせ

神山町内の2校の小学校での実践が、「国谷裕子と食料危機を考える 身近な地域から取り組む食料問題」(文溪堂)にて紹介されています。「つくる人と食べる人をわけない」という章で紹介されたこと、とても嬉しいです。