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やっぱ、まずは論語っしょ

先の週末に全国で大きな反響を呼んでいる「夢見る小学校」の上映会が神戸で行われ、今年から本格的に教育事業に乗り出した私としては、ここは押さえておかなければならぬと意気込んで参加してきました。
通信簿もテストも内申書も教科ごとの時間割もない。体験学習と言われるプロジェクト中心の教育を行っている小学校のドキュメンタリー映画は、現在のテストの点数に優劣、ほぼ暗記力が成績の優劣を決める学校教育とは全くかけ離れた本質的な教育だと私の目には映りました。誰もが常にインターネットと繋がっている今の時代に必要なのは暗記力ではなく想像力や創造力なのは既に皆が分かっていることです。

教育を熱く語る大人達

この度の「夢みる小学校」の上映会イベントは日本の教育の未来に進んで行く道をを垣間見た、そんな経験になりました。戦後のGHQの支配から刷新されたままの民主化の名を語った自分で考える力を奪う、被支配層を量産する現在の教育を見直し、誰もが生き生きと学べて、社会に出てから生きがいを持って働き、活躍できる人材になるような、そんな教育をテーマにかけられたイベントには、当然ですが、未来への投資とも言われる教育に対して真剣に考えを巡らせている人が多く参加されていました。

やっぱ、論語っしょ!

イベント終了後の懇親会でも、教育にまつわる話題で大いに盛り上がり、そこここで熱い議論がたたかわされていました。私が座った席には、イベント主催者として、MCやパネルディスカッションのコーディネーターも務められていたぐるり(衣服の交換会イベント)で有名な久本さんがおられ、非常に熱く教育について語っておられました。特に熱を込められていたのは教育の根幹は論語にある。との私と全く同じ持論を展開されたことで、同じ想いを持って教育業界にアプローチされている人がおられ、大々的な活躍をされているのを非常に嬉しく感じました。

諭吉先生と鷹山公

私は長年、全国で職人育成の研修事業を行なって来ました。そこで教えて来たのは、福沢諭吉先生の学問のススメから、万物の霊長たる人間なら額に汗して働き、家族を養い家を守り、将来に向けて蓄えを持つだけで満足するのではなく、今の豊かな生活の基礎を作ってくれた先人、先祖に感謝して、少しでも良い環境を次世代に継ぐ為に働くべきであるとの目的論と、上杉鷹山公の伝國の辞と富民の思考に基づいた愛こそが経済の発展寄与するとの経済学です。そしてそれらの根本には孔子の論語の思想が脈々と流れています。

当たり前の原理原則

古人の思想と実践、そして大きな成果を叩き出された検証を元に、自ら主体的に計画を立てて実行する、それを繰り返す事で圧倒的な成果を生み出す習慣の力を身につける実践研修を行って来ました。しかし、実はそれらは当たり前のことばかりで、さして新しくも珍しくも無い原理原則ばかりです。社会に出る前に基礎力として学生時代に学んでおくことが出来れば、もっと早く、苦労する事なく誰もが社会で大きな活躍ができる人材になったのにと、ずっと自分の事業が本来は必要ない空虚なものだと感じていました。

戦前の教育かよ

そんな自分の事業が無くなるべきとの想いを具現化して、本質的な教育を社会に出る前に若者に施すべくこの度立ち上げたのが、志(=利他の心と視座の高い目的意識)を明確にしてその実現のために自己研鑽を繰り返し、技術や知識、そして人の心の在り方を感じられるコミュニケーション力を身につける高校での教育事業です。3年間の学生生活の間に学ぶテキストに論語や大学、そして学問のススメとまるで戦前、明治時代に遡った様な文献を使う予定にしています。右寄りや反動などと批判される方もおられるかも知れませんが日本をアジアで唯一、西欧列強の植民地支配から逃れ、独立自尊を貫いた原動力は間違いなくそこにあると私は信じています。

教育をライフワークにした理由

天は人の上に人を作らず、人に下に人を作らずと言えり。誰もが同じ重さの命を平等に与えられてこの世に生を受けてきた以上、誰にも支配される事なく自分の選択と判断の積み重ねで誇りを持って自立した人生を送って貰いたいと思うのです。自分の頭で考え、問いを持ち、選択の自由を行使するには、自分なりの高潔な倫理観と世の為人の為、未来に向けて、多くの人との共有価値の創造を追求する価値観を持つことが必要です。そんな基礎的な学問を若者に提供することで地域の事業所から少しずつ波及して、地域が変わり、いつか日本がアメリカからの被支配自虐の状態を脱して、独立自尊の誇り高き国へと真の復興を遂げると信じています。私の世代では叶わないかも知れませんが、だからこそライフワークとして取り組みたいと思うのです。

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職人育成の高校の運営を推し進める一般社団法人マイスター育成協会を始め、私の活動とアクセスのまとめはこちらから


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