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再定義の効果と魂の共鳴

ホモサピエンスがチンパンジーと別の進化を遂げて、地球の覇者となった最も大きな契機は言語を獲得し操れるようになったことだと言われます。それぐらい、人間社会において言葉は重要なもの。しかし、普段使っている言語は意外と曖昧な部分が多くあり、本当の意味で意思疎通ができる共通言語になっているかと問われるとイマイチ歯切れの悪い答えを返すことになってしまうのではないでしょうか。人と人とのコミニケーションや、組織や団体の運営に当たって、理解しているようで明確には分かっていない言葉の定義を丁寧に見直すことがとても大切だと思っています。再定義にまつわる以前の記事はこちら、

運命を感じる出逢い

先日、大阪道頓堀ホテルでのとあるパーティーの会場で同じテーブルに座られた同年代の広島からこられていた経営者と不思議と一瞬で意気投合しました。私がお盆に祖父の墓がある広島に墓参りに行こうと計画していたこともあり、そのタイミングに合わせてその場で即、再会の約束をしました。その方は話している中で自分にとっての〇〇はこのように定義をしている。と繰り返し口にされる珍しい方で、その定義や物事に対する解釈がとても私と価値観が近いと感じました。私も普段から様々な言葉を再定義し直す習慣を持っておりますが、こんなに言葉の本当の意味にこだわりを持ちながら丁寧に話す人と出会ったのは初めてで、非常に面白かったのと同時にその言葉の端々に新鮮な印象を持ちました。

広島 国前寺

言葉の本当の意味

人は心の中に持っている思いを言葉にして人に伝えます。相互間で思いが通じあった時、本当のコミニケーションが生まれ、そこに信頼関係や心理的安全性が守られる場が生じます。上述したように人と動物の違いはコミニケーションによって個ではなく集団で価値を創造し続けてきたことであることを鑑みると、お互いの思いを相手に届け互いに理解し共感するコミュニケーションを取る事が人間が生み出す価値創造の第一歩だと言っても過言ではありません。しかし、人はそれぞれ自分の持つ価値観やパラダイムに立脚して言葉を発するため、相手に理解されているかよりも、自分が何を伝えたいかに重点を置いてしまいがちです。相手の価値観や世界観、そこから生み出される言葉の定義を確認しながら話を進めるのは少々面倒で手間がかかりますがコミニケーションの本質を考えたとき、非常に重要なのだと気付かされました。

広島 国前寺 本堂

鏡の中の自分

広島でおっさん2人でお茶を飲みながら、またお好み焼きをあてにビール飲みながら4時間半にもわたってあれこれと語り合う中でいくつかパラダイムが重なる部分が垣間見えました。例えば、「人が人たる所以は何か?」との漠然とした問いに対して私が答えたのは「信じる力を持っていること」でしたが、その方から完全一致と言っても過言でない同意をもらえた事は衝撃的でした。まるで、鏡に映った自分を見ている位、思考や考え方、世界観が近しいことを感じることができました。この体験も言葉の定義をつまびらかにしていく地道な作業と言っても過言でないコミュニケーションがあってこそ。希に見る希少で貴重な出来事でした。改めて会話の中の意味と意図を確認することの大切さを思い知らされました。

高橋家の墓

一期一会を支えるのは在り方

お互いが行っている事業の事や、その取り組みを通して目指している課題解決や理想の実現、そのために背負っている役割や責任など、初めて2人きりで対話するにしては、あまりにも内容の濃い話を延々とし続けました。その結果、自然と導き出されたのはお互いが熱心に取り組んでいることに対する相互応援です。具体的に来年のイベントでお会いできる日を設定したり、これから頻繁に神戸と広島間で行き来をしながら様々な絡みをご一緒する事になると直感的に感じました。袖触れ合うのも何とやら、と言いますが、宴席で席が同じになったからと言って誰でも深い付き合いに発展する訳もありません。普段から言葉の意味をキッチリと噛み締めながら丁寧に生きる習慣を身につけている人こそ、一期一会の出逢いを生涯の価値に変える事ができるのだと思います。人との出逢いこそ人生の宝。ご縁を大切にしたいと思います。

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一期一会の本質を伝える研修を行っています。

人と人を繋げ地域に新たな価値を創造する事業を行っています。



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