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人は不調・不和を認知するが順調・調和には気づかない。

半年ほど前から毎週日曜日に整体院に体を整えてもらいに行く習慣を新たに加えました。以前から腰や背中、足などに張りが出るなど調子が悪くなると整体に足を運び、調子が良くなると行くのをやめてしまい、数ヶ月して体調崩すとまた通う。を繰り返してきましたが、自宅のすぐ近所に良い整体院ができていることを知り、毎週定期的に体を整える習慣を身に付けることにしてみました。

不調は気にもむ、順調は気にしない

施術に行くと毎回、院長に「お体の調子はいかがですか?」と訊かれます。通い始めた当初は腰回り、特に腸腰筋の張りが激しくて毎回少しずつ良くなってきている。と答えていましたが、半年近く経ってくると「別にこれといって、、ま、ボチボチです。」と、整体の効果を実感していないかのような気のない返事をするようになりました。ここ数回そんなやりとりをしていて気づいたのは、人は痛みを感じてそれを回避するために意識を向けるが、体調が良いことは一切認識しないと言うことです。昔から失って初めてわかる健康の大切さ、とよく耳にしますがまさにその通りだなと実感しました。そして、それは体の事だけではなく、人生で最も多くの問題の元になっていると言われる人間関係を含め全てにおいて当てはまるのではないかとも思ったのです。

山と森を守る活動

話は変わって、昨日、山と街をつなぐことで地元産の木材の利活用を促進し、森や山を守る啓蒙活動を行っている団体、ひょうご木づかい王国学校の今年最後の定例会がありました。もともと、兵庫県林務課と県木連が作った木育施設を引き継ぐ形で発足したこの会は兵庫県にふんだんにある森林資源を循環させながら、地域のインフラを守る工務店とその関連企業が持続可能な経営環境を作っていくことを目指して活動を続けてきました。衰退し荒廃していく林業と山ををなんとかしたいと工務店の正会員、製材所や材木店、メーカー等の賛助会員合わせて50社近くが集まって活動しています。言わばこれも不調、不和に対するリスクヘッジであり対策の取り組みです。

若手への事業承継

発足以来、これまで私が代表を務めてきましたが、若い経営者のメンバーが熱心に、積極的に運営に関わってくれていること、活動も5年になり少しマンネリ化してきている事が否めないのを鑑みて、今年をもって私は代表の座を退いて、後進にリーダー役の席を譲ることにしました。私が議長を務める最後の会議となった昨日は、九州から3代にわたって製材と木材供給を行っておられ、国産無垢材の金物工法で許容応力度計算を付加するなど幅広い工務店支援を行っておられる喜太郎の佐藤大八社長にオブザーバーでお越しいただきました。会議を終えて懇親会の席で佐藤社長が口にされたのは「こんなに若い人たちが集まって熱心に山の事について話し合うとはほんと素晴らしい」との言葉で、全国各地で山と工務店の連携を見ている佐藤社長としては(私はともかく)次期会長に就任が決まった30歳そこそこの浮村社長はじめ他の運営メンバーは随分と若々しく見えたようです。

順調・調和に目を向ければセルフイメージが上がる

確かに、工務店も製材所も林業家も高齢化が進んでいる現状で、30代、40代のメンバーを中心に活動している私たちのコミュニティーは随分と若々しく見えるのかもしれません。上述したように人は不調や問題には気づき、そこに意識を集中しようとしますが、何事もなく順調に進んでいることに対しては目を向けようとしませんし、意識することもありません。今回、特別意識したわけではありませんが、ひょうご木づかい王国学校で大きく若返りを図る人事を行った事は実はとても大きな価値があったのだと今更ながら気付かされました。外部からの声で初めて自分たちが順調に進んでいることを認識しました。来年からは後進に道を譲ったと言いつつも、私もまだまだ現役でガンガン実行部隊として活動します。明るい未来が少し見えたような気がして少し自信が湧いてきたようにも感じました。モチベーションを上げてアクティブな行動へと誘うセルフイメージのアップデート、自己肯定感の向上は順調なときに良い状態を感じることがとても大事ではないかと感じた次第です。世界はどうなってるかではなくどう見るかで決まる。私たちはとかく問題や課題に対する改善の計画を立て実行することに焦点を合わせてしまいがちですが、順調、調和している状態に目を向けて、かみしめることで人生を豊かに、味わい深いものにできるのかもしれません。

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豊かでポジティブなパラダイムを整える研修を行っています。

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