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りんごを語るのにりんごは使わない #第一回在り方大学

人は、成長を欲する生き物である。とは、教育コーチングの基本的な考え方の1つ、その意味では歳を重ねて教える側の立場になっても学びたいと思うし、学び続けるべきだと思っています。私は、20数年前から毎年のように新たな学びの場に足を運ぶようにしており、激しく移り変わる時代に取り残されないように最先端の情報収集と、若かりし頃の勉強不足を補うかの様に自分自身の内面と思考の革新、哲学の創生に取り組み続けています。
今回、また新たに「在り方塾」なる学びの場の門を叩きました。

在り方の再考に際限なし

30代の頃、駆け出し経営者としてまず初めに稼げる力を身につけるようにならなければと考えて、熱心に学び続けたマーケティングの世界では、在り方を見つめ直すところから始めるのが基本中の基本だと学びました。結局、外部環境に左右されない自社独自の市場を作り上げるには、多方面に渡る圧倒的な信頼関係の構築と、他者が行っていないクライアントの困りごとを解消する問題解決能力を身につけるしかなくて、それらは両方とも在り方から派生する影響力だと学び、長年実践を繰り返してきました。それから20年以上の歳月が過ぎて今、改めて経営者としての在り方を見つめ直す塾に入塾したのは、原点回帰と言うよりも、在り方を見つめ直す事で、影響力の輪を広げる取り組みに際限もゴールも無いのだと改めて認識させられられたからです。

「死生観」と「大局観(俯瞰)」

この在り方塾は4回セットの講座で、合計8人の時代を切り開いてきた先進的かつ、圧倒的な実績を叩き出された経営者に登壇いただき、人としての在り方と、そこから生み出された事業の圧倒的な成果、そしてその関係性を紐解いて頂く非常に稀有な機会です。
今回は東邦レオの会長であり、レオ財団を立ち上げて本格的に社会貢献活動を行われている橘俊夫会長と京都の事務機器商社の最老舗、上田本社を率いておられる岡村充泰社長のお二人に登壇頂きました。
在り方とは、その人が考える正しい存在の形であり、その実践、実体を指します。今回のお二人のお話を拝聴して共通していたと私が感じ、改めて自分自身が在り方を問い直すのに必要だと思ったキーワードが2つありました。それは「死生観」と「大局観(俯瞰)」です。

大断言から生きる

橘会長は毎朝のルーティンでプールで泳いだ後にサウナで汗を流し、水風呂に浸かって心身ともに整えられているとのことで、この習慣をもう何十年も続けておられるとのことでした。まさに、状態を整える思考と習慣を持つ人が最強なのだと改めて気付かされましたが、私が本当の凄いと感じたのは、そのルーティンの中で、水風呂に浸かりながら「宇宙の無限の力が凝り凝って、真の大和の御世が成り成った。」との大断言を唱えてから1日の活動をスタートさせるとの言葉でした。昔から、朝に自分の顔を鏡でみては、「俺は出来る、絶対できる!」とアファーメーションをかけたり、目標や夢を文字や絵にして飾って潜在意識に働きかけたりする話はよく聞きましたが、橘会長は視座が違うというか、圧倒的な大局から世界を俯瞰して成すと言い切って毎日を生きるのは正に在り方の発現そのものだと唸りました。

在り方と死生観の深い関係

また、橘会長は経営者としての在り方を分かりやすく「生き様を見せる」との言葉に置き換えて解説くださいました。稲盛和夫氏がよく口にされていた「考え方×熱量×能力」の方程式の「考え方」の部分を深く洞察し、その熟成には「本と人と出来事」が大きな影響を与える。特に死と向き合う体験に向き合うことで考え方を深めて、今だけ、金だけ、自分だけ、と言われる薄っぺらい思考ではなく、大局から俯瞰して正しい判断基準を身につけ、それを実行することで生き様を見せる在り方を発現することが出来るとご教示くださいました。死生観については岡村社長も子供の頃に蜻蛉の一生の儚さに感じた原体験を深化させ、生物は全て天命と役割のみに生きる。そして生きていることに意味がある。との人生観を持ったとのことで、事業とは、どのくらいの時間でどこへ向かうのか?を考え、決めて、行うこと。との着地には正直痺れました。これこそが在り方なのだと感じ入った次第です。

りんごを語るのにりんごは使わない

今回の第一回の在り方塾での学びは非常に奥の深い素晴らしいものでした。今まで、私は自分自身の在り方を示すのにすぐに自身が立てた志を引っ張り出して説明をしていたように思います。驚いたのは、ご登壇頂いたお二人の講演の中で一言たりとも「在り方」や「志」の言葉を口にされなかったことです。りんごを知らない人に説明するのにりんごという単語を使わないように、本当にオーディエンスの心に向き合って、波動で届けようと思うと自然とそのようになるのかも知れないですが、それだけ在り方を学び直す機会として質の高い場にして頂けたと深く感謝した次第です。
今回は主催である経営実践研究会のメンバー限定での募集でしたが、第2回からは一般からの参加も可能とのこと。経営の一丁目一番地である「在り方」を学ぶ稀有な場ですので、足を運ばれることを強くお勧めします。ご興味があればお気軽にお声掛け下さい。

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建築業界の在り方を問い直し、考える場を設けています。
4.5福岡でのセミナー是非お運びください。

私の活動まとめをLitLinkにまとめてます。繋がってください。


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