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VUCAを乗り越える。現場価値創造を構造化するシンプルな方法 #職人起業塾

あの日から27年。今年も1.17の朝を迎えて当たり前の日常が続いていることにホッと胸を撫で下ろしました。TVをつけて見ると朝の情報番組ではトンガの海底火山噴火の影響で現地と全く連絡が途絶えているとのこと。あの日と同じ様にある日突然、当たり前の日常が消え失せるのは世界中の至る所で今も起こっているのだと感じて何事もない日々を過ごせている事に改めて感謝すると共に、トンガをはじめ太平洋の島国に住う人々の無事を心からお祈りします。日本では何事もなく平穏な日常を過ごせていると言いつつも、なかなか収束を見ない新型コロナは日常生活の様々に影響を及ぼし、先行き不透明な影を落としています。今あるものが今後続いて行くのか分からない世の中に変わってしまいました。あらゆるものが不確実な今の時代こそ、確実なもの、持続可能性が高いものに価値が見出されるのではないかと思っています。

原理原則と構造化

私が考える確かなものとは原理原則とそれに則って組み立てられ、構造化されたものです。人々の暮らしを支える事業の構造を確かなものに補強、転換することが求められるのではないかと思うのです。最も重要だと思うのは、インターネットに頼りすぎている今の時代にあって、完全な依存に陥らないような事業の体制を整えることではないかと思っていて、Googleやメタバース等のITグローバル企業のサービスに依存を強めすぎると、トンガの様に自然災害でケーブルが断裂してしまうことは滅多に無いとは思いますが、全くなんの事業活動も出来なくなってしまいます。災害に見舞われなくても、PayPayが散々無料でサービスを提供する事業者を拡大した後で手数料を有料化に踏み切るとのニュースがありましたが、GoogleやYoutube、Instagram等に依存しすぎると、あらゆる事業所が生み出す収益は全てグローバル大手企業に吸い上げられてしまします。考えただけでゾッとしますが、実際に街の本屋さんが潰えたり、アメリカでは最大手のタクシー会社が倒産したニュースを見聞きすると富は一握りのインターネット長者に集約されていくのを感じずにはいられません。

脱ネット依存とリスク回避

文明の利器である便利なテクノロジーを活用することを全て否定する気はさらさらありませんが、肝心な根幹の部分については自己管理が可能なアナログな面も残しつつ、他社に全て依存してしまうことにならないようにしなければならないと思うのです。事業における最大のリスクは倒産であり、その原因の98%は売り上げの低下と言われます。業態に関わらず、持続可能な事業を考える際に最も重要なのは外部環境に左右されない売り上げであり、それを支える集客です。その事業の根幹の部分を他者に依存してしまうのはリスクが高すぎると考えると、有料、もしくは無料のインターネットサービスを介しての宣伝広告やプロモーションに頼らない自前での集客の構造化が欠かせません。何が起こるか分からない先行き不透明な今の時代だからこそ、その部分を強化するべきだと思うし、その取り組みが事業所が地力をつけることになり、事業の持続可能性を高めるのでは無いかと思うのです。

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日本型持続モデル

インターネットに頼らずに集客を行う方法論の中で最もスタンダードで誰しもが知っているのが、既存顧客によるクチコミ、紹介とリピートです。世界中で100年以上事業を継続している事業所の6割以上が日本に存在し、決して規模は大きくありませんが、京都では100年続いたお店も老舗とは言えないという程、数百年続く事業所がその辺りにゴロゴロあります。もちろん、それらの企業は派手な宣伝広告やプロモーションを行なってきた訳もなく、信頼と信用を積み重ねて戦争や恐慌などの激しい外部環境の変化を乗り越えてこられています。そんな強さに私たちも見習うべきだと思うのです。その長寿命企業の強さを分解して構造で考えると、まず基礎の部分に高い倫理観に裏付けされた、多くの人から支持される「目的」や「高い志」があります。その上で、伝統を守りつつも常に新しい時代に適応する柔軟性、常に顧客満足を叶える状態を整える習慣、そして、自分たちだけが良ければいいのではなく、周りの人、ステークホルダーにも良くなって貰いたいとの在り方を兼ね備えていると思うのです。その強い柱に支えられて事業継続に必要な売り上げや収益を得ることが長年に渡り獲得し続けることが出来たと思うのです。

企業は人なりでしかない。

そんな持続可能性の高い事業構造を構築するのはどのようにすべきか?との問いへの解は意外とシンプルです。昔から「企業は人なり」と言われる様に、顧客接点を担う人の意識や姿勢に全てはかかっており、そこから生み出される商品やサービスも含めて人材の育成に全て集約されると言っても過言ではありません。私は全くの無一文、徒手空拳で事業を始めましたが、建築事業の最も濃厚な顧客接点である現場実務者(=社員大工)の育成と教育を最重要課題に据えて、社内研修などを繰り返した結果、10年以上前から一切の宣伝広告を廃して事業を継続してきました。そもそも、建築業は最終的に現場でしか評価をされず、また実物を見せて販売する訳では無いだけに工事進行中の確認、修正を行えるコミュニケーションが重要です。それを担う現場担当の大工の教育を行うことで、自前で集客が出来て売り上げが作れる構造を形作ってきました。

VUCAを乗り越える取り組み

一般社団法人職人起業塾で行なっている現場実務者向けの研修では、そんな私たちが実業で培ってきた現場を起点にした事業の構造化を実際に現場の最先端で働く実務者向けに丁寧に理論と実技を伝え、実践を繰り返してもらいながら推し進めています。持続性の高い事業は絶対的に顧客満足が必要です。しかし、それは経営者が作れるものではなく、あくまで現場で生み出す価値です。ボトムアップ式の業務改革とは職人や施工管理、現場監督、設計などの現場実務を行う実務者に持続可能な事業への構造化の一旦をになってもらう事に他なりません。
先週、神戸で開催していた第18期が終了し、今年度開催予定の第19期以降の募集を始めています。以下に今回卒塾した塾生の研修を通しての学びと気づき、次回の募集要綱を転載しておきますので、現場を起点としたボトムアップの事業構造化にご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。VUCAと言われる先行き不透明な時代こそ、足元を固める取り組みを進めてみませんか?※受講生の年齢、経験等を勘案して最大60万円前後の助成金受給も可能です。

◆半年間の研修で気づいたことは自分や人にはまだまだ無限大の可能性があるということです。
◆自分がやりたいこと・叶えたいことをしっかりとイメージや、本当にやりたいのかの判断等をアクションプランを通してやることで達成できました!
達成できるか不安だったことも達成することができたので、自分に少し自信がつきました!また、アクティブ・ブレインではしっかりとした脳の使い方やイメージすることで、記憶力が上がりました! これは私生活や普段の業務にも使えるなと思いました!
◆反復とイメージそして、細かな計画があれば何でも成し遂げられる。
◆PDCAを回す、イメージ力と20の成功への法則
◆信頼関係が関係業者と構築されていると勝手に思っていただけかもしれない事を気づきました。あたりまえのことを当たり前にすること、それを継続させることの難しさと大切さ。
◆自分の言葉にして発信し実行することの大切さ。
頭でしっかりイメージすることの大切さ。
◆学びと気づきの多い半年でした。
また、自分が身を置く環境の現状や問題点を見つめる良い機会でした。
自分自身があまりにも無知すぎて、最初の講座から頭がボーンとなり楽しく過ごせました。
◆各講師の方々の人柄の良さが心地よく受けられて良かったです。
いろんな問題に対しての心の持ち方なんか考えたことも無かったので少しでも行動に移せてよかったと思います。
◆仕事をこなすという感覚から職人として仕事を獲得していく需要を感じました。
◆引渡し後のお客さまへのアフターフォローや交流をとることの大切さに気づきました。

2022年度申し込みチラシ-関西

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