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笑って済まされない家づくり② 〜No1ハウスメーカーで家を建てた顛末〜

令和3年4月6日晴れ

今日は京都紫野。顧問先の全体ミーティングに参加して、新卒で入社した若手大工見習いの育成と、現場改革の取り組みの運用についてスケジューリングを行いました。夕方からは新建ハウジング主催のウェビナーに登壇、大工育成のキーマンとなる顧問先の社員大工にも登場してもらい職人育成の重要さと、実務的なスキームについて熱く語らせてもらいました。職人無くして現場無し、現場なくして建築会社は成り立ちません。根本的な職人不足問題解決へのアプローチに少しでも興味を持ってもらえたら、LIVE配信のウェビナーに協力した甲斐があったというものです。

昨日は、日本ナンバーワンローコストビルダーで家を建てようかと悩まれた方からの相談について書きました。実は同じような相談が数多く私のところには集まってきます。今日は日本No1大手ハウスメーカーで建てた人のありえない、しかし、ありがちな事例をご紹介したいと思います。

卓越した知名度と営業力

先日、土地探しのお手伝いをしている案件で、購入しようと問い合わせしていた土地が横から割り込まれて契約されると言う、ちょっとした事件がありました。購入を希望されていた方はかなり強くクレームを言いましたが、結局、不動産会社に書面で交わした方が優先だと押し切られ、諦めかけていたところ、土地購入予定者が急にキャンセルされたと言って思いがけず物件が返ってきました。不思議な事があるものだ。とその理由を不動産会社の担当者に訊くと、「そのお客様の総予算が3500万円で、建築計画を進めていた●●スイハウスの担当者に家だけでそれくらい必要なので土地を選び直す様に言われたそうです。囲い込まれてますね」と自社も物件の抱え込みで有名なのにもかかわらず、臆面もなくそんな風に言われてました。(笑)
その土地はとても人気のエリアでそのキャンセルされた方も長年その付近で土地を探していたとの事でした。私の感覚からすれば、ハウスメーカーの担当者は建築の相談をされていたのなら全体的な資金計画を立てて事前に土地探しのアドバイスを行うべきだと思うのですが、さすがNo. 1ハウスメーカーの営業マンは自社の建物の仕様ありきで念願の土地を諦めさせるのですから、凄いもの、と言うかそもそも家づくりの目的が大きくズレてないか心配になります。

爽やかでわるいやつら

別件で、その同じNo. 1ハウスメーカーで最近家を建てられた方から相談を受けたと、つい最近、知り合いの生命保険の営業マンから悲惨な事例を聞きました。同じ建築業界の住人として恥ずかしいやら、情けないやらですが、同じ失敗をされる人が少しでも減る様にここにもその内容を紹介しておきたいと思います。

相談者は夫婦とも20代の学校教師のご主人で、夫婦合わせた年収が800万円、No. 1ハウスメーカーから勧められたのは土地建物合わせて5500万円の物件でした。さすがにあまりの高額に不安になり、躊躇していたところライフプランナーを紹介されたと言います。
ソ●ー生命という外資系生命保険会社のライフプランナーはハウスメーカーの営業マンに言い含められて、雑で楽観的に過ぎるライフシミュレーションを行い、その物件を購入しても問題ないとアドバイスを行ったらしく、それに後押しされて若い教員の夫婦は物件購入に踏み切ったとの事。今回の相談は新居に住み出して一年も経たないうちに奥さんが妊娠、産休に入り世帯収入が半減してしまったので住宅ローンが払えなくなり、保険を解約したいとの連絡だったそうです。

このお話を聞いてそれは酷い、と思わず口をついてしまいましたが、後悔したところでおいそれとは引き返すこともやり直すことも出来ないのが住宅の取得。希望に満ちた夢のライフスタイルを叶えるマイホームのはずが、1年も立たずに早々に破綻するのは悲しすぎます。この様なことにならない様に、住宅購入の資金計画は自分たちで決めるべきだと私は強く伝える様にしています。以下の以前に書いた記事を参照して貰えればと思います。

人生は自分たちのもの。

実は、私自身も住宅の取得を相談された際にライフプランをまずしっかり立てる事は重要だとお伝えして、ライフプランナーさんを紹介する事も少なからずあります。もちろん、上述したような不誠実なライフプランナーを紹介しないのは当然ですが、信頼に値する人にサポートしてもらって作ったライフプランも絶対にそのまま鵜呑みにすることなく、そのライフプランを参考にして再度自分たちで腹落ちする計画を作り直すことを強くお勧めしています。ちなみに、住宅ローンが支払えなくなったと言われるご夫婦は、住宅購入を決めた時すでに奥様は妊娠していた!とのことで、ソ●ー生命の営業マンはそれをわかった上で高額なローンを組むことを後押ししたというのですから開いた口がふさがりません。ライフプランナーの悪意はさておき、本人たちも少し冷静になって考えたら住宅ローンが払えなくなることぐらい気づいていたと思うのです。ハウスメーカーと保険の営業マンの勢いに押し流されてしまったのでしょうが、あくまで人生は自分たちのもの、他人任せで良いわけはありません、本当に残念すぎる結果です。こんなことにならないように私がnoteに書きためたマガジンには慎重に住宅取得の計画を進めていく順序とロジックを紹介していますので参考にしてもらえれば幸いです。

闇すぎる住宅業界の一筋の光

今年に入ってから、長年書き続けているブログを諸事情あってこのnoteに引っ越ししたタイミングで、家づくり、住宅取得にまつわるあれこれをマガジンに集約して書き溜めています。書けば書くほど住宅業界、不動産業界の闇の部分を晒すことになってしまい、ネガティブな記事ばかりが続いて自分でも少し嫌気がさしています。もっと前向きで、ワクワクするような楽しい情報発信を心がけたいと思うのですが、住宅業界は長年の悪習が未だ蔓延っているのが現実で、ろくでもないことがあまりにも多く起こりすぎます。ただ、真面目に、誠実な家づくり、暮らし作りをされている全うな建築会社がいないのかというと、決してそんなことはありません。
技術や知識を研鑽し、何よりも長きに渡って住まい手の暮らしを見守り、安全と安心を届けようと頑張っておられる事業所もたくさんありますし、情報革命が進んだ今、大々的なマスメディアでの宣伝広告に振り回されず、丁寧に情報収集を行えば、プロモーションに長けているだけではない本物の建築会社に巡り会えると思っています。私も些少ではありますが、本物の家づくりを叶えるためのヒントを引き続き配信していきたいと思っています。

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◆四方良しの世界を作る株式会社四方継のHP:
https://sihoutugi.com
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職人育成、人事制度改革についての相談はこちら→
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本業は神戸と台北を拠点に設計デザイン、自社大工による施工を行う建築事業を営んでいます。 自分自身の出自は大工と言う事もあり、職人育成と職人の社会的地位の向上をミッションに掲げ、一般社団法人職人起業塾を立ち上げて日本全国で職人の意識改革、キャリアアップの支援活動を行なっています。