見出し画像

分かっているを出来ているに変える2つのコト

私は、自身が主催する私塾「継塾」もしくは代表を務めている一般社団法人職人起業塾の研修でいつも、「知っていることとできること、できている事はそれぞれ全く違う」と言い続けています。学ぶこと、学びの場に足を運ぶ事はそれらのギャップを埋める事が主たる目的となり、決して知ること=知識量を増やすのでは無いと断言しています。そして、講師を務める側としては、知らなかったことを教えると言うよりは、そもそも知っている事をできるようにする、もしくはできている状態を持続させることの方が重要な役割であり、使命ではないかと思っています。

学びの場の不都合な真実。

研修や勉強会に出席して学びの時間を持つと言うのはいわば非日常の時間です。そこで気づきを得て、わかった気になっても研修を終えて日常生活に戻り、忙しい毎日を過ごすようになれば、いつも通りの生活パターンに戻ってしまい、結局、何も変わらない事は非常によくありがちで、研修を行う講師側からすれば非常に厳しい不都合な真実です。自分自身の経験から鑑みても、1度きりのセミナーや講演会に足を運び、とても示唆に富んだ素晴らしい話を聴講しても、それを機に毎日の生活が激変するような事はこれまで1度もなく、自分の血肉になった学びの機会とはいつも、数日間にわたる合宿研修や、半年とか1年間通い続けたビジネススクールです。話を聞くだけの表面的な学びでは一切何も変わることがなく、自分で考え、咀嚼を繰り返し、アウトプットして初めて学びが自分自身の知恵になるのだと実感しています。

学ぶことの本当の意味

そんな自分自身の経験則から、私が主催する自律循環型組織とそれを担う人材を育成する研修事業、「職人起業塾 」では半年間の長きにわたり、15回もの講座を積み重ねて、学びと実践を繰り返し、知っているからやってみる、そしてできている状態を整える練習をしてもらうようにしています。そして神戸で毎月開催している無料勉強会の「継塾」で継続して原理原則を学び実践する機会を提供しています。
ただ、フォローアップの位置づけの勉強会に参加するしないはあくまで本人の自由意志であり、自ら成長する意欲があるものだけが参加されるのが実情で、せっかくのご縁をいただいて、共に学び共に実践し、共に成長する機会を持ったにもかかわらず、すべてを掬いきれていないのは残念でなりません。ひとえに私の不徳のいたすところです。

やる。その選択を生み出すセルフイメージ

ただ、卒塾生の中には、半年間の研修で大きく考え方を変えて、実践に取り組み、研修の終わりが実務のスタートだと私が伝えている通りに卒塾後も学び続け、大きな成果を手にし、さらに成長を続けている卒塾生も少なからずいます。私としては同じカリキュラムを提供して、同じように接しているはずですが、その開きは天と地ほどあると言っても過言ではありません。何がその大きな違いを生んだのかと考えずにはいられません。
まず初めに頭に浮かぶのはセルフイメージの高さです。会社から研修に派遣されておられる従業員さんは全員が少なからず期待されて出てこられます。大きな可能性を秘めた若者ばかりのはずですが、自分自身で「俺はまだまだできる、こんなもんじゃない。」と高いセルフイメージを持って参加される熟成はそんなに多くありません。本来、研修中に自分の可能性に気づいてもらい、セルフイメージを書き換えてもらうはずなのが、上っ面だけに留まって、潜在意識では歌を取り外しきれていないと言うことだと思うのです。

自分を信じられるか

人は自分ができると思った事しかできず、絶対にできないと思うだけで挑戦することさえ止めてしまいます。よく、地道な努力は報われる。と言われますが、時間と労力に正比例して必ずたどり着ける事は意外とたくさんあり、適正な時間軸だけ認識していれば、建築の専門家として信頼を得るための技術や知識の習得、資格の取得もやれば誰でもコツコツ行えば必ず目標を達成できることばかりです。たとえ1年や2年で大きな成果が手に入らないとしても、5年単位で考えれば達成できる事は数多くあり、その時の大きな影響力を手にした自分をイメージできるかどうかに全て左右されると言っても過言ではありません。自分を信じられるかに全てかかっているのです。

男子の志はすぐ溶ける

人生を自分の思い通りにコントロールできるか否か、自分の人生を意義のある、充実したものにする力を身に付けるにはただ単に、やるか、やらんかだけであり、やる、との選択を日々繰り返し行うだけで、人は必ず成長し続けます。こんな当たり前な簡単な理屈は、誰しもが分かっているし、実際に取り組んでみる人の方が圧倒的に多いはずですが、残念ながら時間の経過に負けてどこかのタイミングでやると言う選択を諦めてしまい元の木阿弥に戻ってしまいます。男子の志は塩のように溶けやすいと昔の人は言いましたが、人間誰しもそんな強い意志を持ち続けるわけではないのが現実です。

知ってるを出来ているに変える2つのコト

では、どのようにしたら俺はできる、と高いセルフイメージを持って、やると言う選択の連続=習慣を維持することができるのでしょうか? ひとつは当たり前の事を行えばあたりまえの結果が手に入るという小さな成功体験を繰り返す事による原理原則論の腹落ちです。私が主宰する研修では開講日から30日チャレンジとして、なんでもいいので30日間毎日繰り返す習慣に挑戦してもらいます。目標を小さく区切りながらそのような取り組みを繰り返す事で自分は人生を変えると言われる習慣の力を使える人間なのだと認識してもらうようにしています。もう一つは、伴走者の存在です。殆どの人は習慣は途切れさせてしまいますが、何度でもチャレンジを繰り返せばそのうち段々と習慣化は身につくものです。挫けた時に励ます伴走者の存在が大きな影響を与えるのは、私自身、15年間コーチングを受け続けて大いに実感しており、現在、私は自社のスタッフ、顧問先の社員を含めて毎月15名ものメンバーを相手に1to1セッションの時間を持っています。習慣の力を身につける伴走者でありたいと思っています。誰もが知っている、でも出来ている状態にならない人達へのサポートを行う事によって事業所や組織は大きな成果を挙げられる様になると思うのです。
____________________________________________

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?