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自己認知の重要性と個性分析の正しい使い方

これまでになかった新しいキャリア教育の高校、マイスター高等学院は職人を目指す高校生が実社会で活躍できる能力を育む学校です。実際の現場に出て技術を学ぶと共に、月に2回の座学では、人間力を高める在り方=本学を学ぶ機会が用意されています。今日の授業では大学の素読と第一節にある「大学の道は明徳を明らかにする」の件を紐解いて、世の中を良くしたいならまず身を修めること、身を修めるなら心を誠にすることだと大原則を伝えました。午後は株式会社夢蜂の内藤さんと清水さんにお越し頂いて生徒の個性分析を行ってもらいました。

自分探しの旅

自分は何者か?とのアイデンティティを探す旅を人は生涯を通じて続けているのではないかと私は思っています。人生の様々なフェーズで自分に対する認知は変わるもので、ステージが変わる、環境が変化すればそれにつれて、そこで求められるスキルも役割も変わります。自分は何を為すべきか?と、その度に問い直すのを私自身、これまで幾度となく経験してきました。
結婚、子供の出生、起業、事業規模の拡大や縮小、自社の事業だけでなく業界に向き合ったり、地域に生きる住人としての責任を感じたりと、この30数年間の間に何度も役割が変わったり、増えたりしてきました。その度に、自分は何者か?との問いが脳裏をかすめます。

Ikigaiのある役割

役割は人間社会での最大の発見の一つと言われており、全ての社会人は役割を担って生きていますし、生まれながらに役割を背負っていることもあります。そしてそれは全て価値あるものです。役割は自分から獲得することもできるし、与えられる受動的なものもありますが、本来、あるべき姿は自分の持つ特性に合致した役割を担うことだと思っています。好きで、得意で、しっかり稼げて、そして求められること、その4つが重なった部分をIkigaiと最近は定義されています。できることならそれを役割にしたいものです。
マイスター高等学院の生徒はこれから職人を目指す若者ですが、15歳にして職人として生きることが本当に自分にあっているのか、Ikigaiを感じられるのかを明確に判断するのは難しいと思っており、その部分を丁寧に向き合いたいと思い、マイスター高等学院では生徒の個性分析を行い、その結果に応じたコミュニケーションをとり、Ikigaiを持てる環境を提供できるようにと考えています。

個性分析の必要性

この度、マイスター高等学院で採用した個性分析は株式会社夢蜂のオリジナル・メニューで、対話を通して12の属性の中から相互間の関係性を鑑みつつ個性を分析し、その個性も深い階層を設定して成熟度を測ります。個性は良いものでも悪いものでもなく、その人が持っているユニークで他の誰とも違う性質です。また、属性も単独の単純なものではなく、様々な属性を横断しており、複合的な属性とそれらの成熟度を合わせて見ることで、仕事や人間関係の成果に繋げる個性の使い方を示唆してくれるという非常に優れたメソッドです。所謂、強み、弱みを明確にして強みを磨くといった直線的なものではなく、もっと自然に、ありのままを自己受容しつつ、人や社会に貢献する個性の活かし方を探ってくれます。

個性を以って良知を開く

自分は何者か?との問いの答えを知ることで、為すべきことが明確になります。そして、人が誰しも生まれつき持っている明徳、良知を明らかにしつつ、為すべきことを成せば、そこには必ず大きな価値が生まれます。その端緒を切るのが個性分析であると考えており、生徒が自分の個性を認知することで、Ikigaiを持って活躍できる生き方を見つけてくれればこの上ない喜びです。今日の分析では、人のことを思いやる、慮る優しさが一番強く出ていたとのことでした。それを手袋に例えて、寒い時にはめれば暖かさを提供できるが、暑い時に手袋をはめるのは鬱陶しいし、ストレスを人に与えます。個性が持つ良し悪しとその適正な使い方を知ることで、優しい人柄をストレートに人との信頼関係の構築や、仕事への成果へ繋げることが出来ます。それを知って個性を活かすのと、知らないままで違和感を抱え続けるのでは大きな違いがあります。佳き個性の使い方が良知を開くと思うのです。

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在り方を見つめるところから活躍する職人育成のサポートをしています。

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