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それ、圧倒的な知識不足ちゃう?

私は職人起業塾なる私塾を10年間運営してきました。10年前、スタートした当時は社内スタッフ(大工)向けに経営者感覚を身につけてもらうためには立ち上げました。売り上げを作る仕組みづくりのマーケティングやその源泉となる信頼関係を構築するマネジメントの原理原則を紐解く、文字通り独立したいとの希望を持つスタッフへの起業支援の側面を持つ勉強会でした。
その内容も時代の変遷と共に変化を積み重ねてきており、7年ほど前からはUXデザインの思考や哲学、ワークショップの手法を盛り込んだり、3年ほど前からはすっかりマーケティングという概念から離れて自立循環型組織、ビジネスモデル構築を目指すCSV経営の在り方から事業を組み立てるロジックを紐解く塾になっています。現在は継塾という名称で毎月1回の開催を継続しています。


学びを止めるな!

スタッフ向けの勉強会として始めたこの私塾でしたが、取引先や事業所に出入り頂いている方、また様々な団体で知り合った方々が参加され始め、そこから段々と口コミが広がり、無料であること、コロナ以後はオンラインでも開放し始めたこと、19時からと現場実務者が参加しやすい時間帯ということもあり、社員5名くらいの事業所で全員参加される会社も出てきたりと多い時は30名近い方々が参加される時期もありました。先日、第120回目を終えて、毎回、平均10名は参加されていると考えれば、最低でも延べ1200人以上の方が参加されたことになります。
開塾当初から今もずっと参加を継続されている方もいれば、ある程度学んで基礎的な知識を身につけたと卒業される方、一度離れていても、日々経営をする中で課題を抱え、その解決を求めて参加される方、様々ですが、最近になって私が感じているのは、世の中のスピードがどんどん加速する中で、あらゆるものの陳腐化が急激に進む中、学びを止める事の危うさです。

実践とは理論と感覚の確信から

それは私が主宰する塾に参加するべきだということではもちろんなく、時代の変化を敏感に感じながら、それに対応して自社のビジネスモデルを繰り返し再考し続ける必要があるということです。しかし、日々、忙しく仕事を行いながら目の前の実務以外に関心を持ち、情報を収集して未来を俯瞰し、予測を立て、仮説を生み出してその実装に取り組むことなど、おいそれと出来る事ではありません。情報が溢れかえる今の時代、オンラインのセミナーを聴くとか、気になった書籍を手に取ってみるとか、YouTubeなどのSNSを活用するとか、時代の流れを感じられる情報収集の場は沢山あります。しかし、それらを単に受け身で情報収集したところで、実践、実装には辿り着けないのは私自身の経験で甚く感じているところです。世の中、社会の動きにチューニングして既存の事業を壊して新たに創り直すのはかなりのエネルギーと覚悟がいりますし、何より理論構築だけでなく感覚的な確信を固めなければ実践に踏み込むことはできません。

行動バカになるな

情報革命とテクノロジーの革新、そして顧客ニーズの変化。それだけに留まらず社会全体の価値観が変わろうとしている現代、先行き不透明で不安定、複雑、曖昧なVUCA時代に持続可能性を見出し、未来を標榜するのは困難極まりないのが厳しい現実です。それでも、未来を想像し、未来に対する布石を打つには圧倒的な知識が必要になっているのは誰もが感じられているのではないかと思います。そして、理論や概念と直感、感性の両方で深く理解して確信を持つには薄っぺらい情報をいくら集めたところで意味はなく、深い気づきや確信に至ることはありません。概念を学ばずして必死に行動するものを「行動バカ」と言ったのは海賊と呼ばれた男と呼ばれた出光佐三氏ですが、氏も社会、世界の流れを俯瞰しつつ、この国の未来を切り開く本質を固く持って事業に取り組まれた事で有名です。最先端の情報と共に、まずは人としての在り方、その在り方を事業に映し出す方法論を体系立てて学ぶ必要があると思います。

本学を学び続け、掘り下げれば本質が見える

昨日も、元塾生で最近、塾への参加から遠のいていた、これから起業すると意気込んだ若者の訪問を受け、事業計画の説明を受けたり、意見を訊かれるなどの相談を受けました。私から申し上げたのは、なぜその事業をやるのか?何のためにやるのか?誰のために?どの場所に決めるのか?どのようにして目的を実現する計画を立てているのか?と、中学校で誰しもが習う5W1Hの問いかけでした。その問答の中で、結局彼が持参してきた事業計画は、ほぼ白紙に戻り、改めて目的と課題を洗う出す観察調査、リサーチからやり直すとの結論になりました。
その彼が口にしたのは、継塾に通っていた時に学んだことばかりを改めて問われた、学びが全く身についていなかった。との反省と、実際にコトを起こす段にならないと学びは真剣に入ってこないとの気づきでした。それを聞いていて、私も改めて学びを止めることのリスクを感じた次第です。最後に彼に伝えた言葉は「圧倒的な知識不足をまず解消するべきじゃないか?」です。陳腐化が激しい世界では今までの知識は全てゴミ、新たな学びを続けない限り知識不足に陥ってしまうことに気づいてもらいたいとの想いです。
ちなみに、毎月無料で開催している継塾なる勉強会の主宰をしつつ、私自身、今も定期的な学びの場に数多く足を運んでおります。混迷の時代を読み解き、持続可能なビジネスモデルを構築したいとお考えの方はお気軽に高橋までお声がけください。本学と言われる深い本質を学ぶ機会をご案内します。

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建築関係、もしくはそれ以外の業種でも顧客接点としての現場に携わる方向けの研修事業を行っています。持続可能性は圧倒的な信頼関係の構築からであり、それを担う人材育成が全ての鍵になります。リットリンクにまとめてますのでアクセスください。

https://lit.link/strongpurpose


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