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意味ない一年の振り返りから抜け出す方法

今年も残すは半年あまり、そろそろ令和4年もおしまいで新しい年を迎える準備を整える時期になってきました。
このタイミングでよく話題に上るのは何と言っても今年の振り返りと来年に向けての抱負。今年一年どんな年だったか、来年はどんな年にしたいのか?人から問われることもあるでしょうし、自問自答される方もおられると思います。ライフイベント的な印象に残る出来事があればそんなところから、何らかの目標を掲げていればその結果の検証を、それらが無ければ1月から順番に身の回りに起こった出来事を思い返したりするのではないでしょうか?

振り返りの意味なくない?

先日、今年最後のビジネスコーチングのセッションを受けていて少し違うアプローチから今年一年の振り返りをする機会を得ました。とても面白い視点だと感じたので、ここに書き残しておきたいと思います。
一般的には上述した様に身の回りに起こった出来事や目標に対する達成度の検証等から一年を総括すると思います。私もこれまで長い間そんな感じで毎年行ってきましたが、記憶を辿って出来事を追いかけても、良かったとか悪かったとかの感想が出てくるくらいでこれと言って大した気付きがあるわけではなく、結局また曖昧な計画を立てて来年に向かう事になってしまいがちです。これでは大した意味はありません。そういえば!と思い当たったのは年末に一年の振り返りをしてそれが大きく印象に残ったことなどなく、いつも何となくだったとの事実です。

内面の変化を振り返るべき

良い一年だったかどうか?との問いの本質は今年1年間を通して多くの時間をご機嫌に過ごせたか否かであると思います。思い悩み、苦しんだ時間に比して、ご機嫌で楽しかったと思えれば良い一年だったと言えるのではないでしょうか。そう考えれば、本来、振り返りは出来事ベースではなくどの様な感情を持って過ごしてきたかを検証する方が的を得た内容になる様に思います。また、人は一年ごとに成長している,もしくは成長したいと考える生き物である事を考えれば、自分の中の内面的な変化や成長を指標にした方が新しい年に向かってより良い気付きを得られる様にも思います。少なくても過ぎ去ったことをただ思い返して良かったとか、悪かったとか感想を述べるよりはずっとマシだと思うのです。

自分自身の5つの特徴

コーチとのセッションの中で私が問われたのは、「あなたの長所や特徴はなんですか?」との質問でした。私が一年の振り返りにあまり興味を示さなかったこともあり、これは既に年の瀬の総括とは離れた会話だと思いつつ、5つ述べよと言われて私が答えたのは①継続力、②構造思考、③メタファーの感知、④座標の探索力⑤メタ認知でした。それぞれの詳細について書き出すと長くなるので、また別の機会に書きたいと思いますが、自分の強みや長所は実は毎年変化を繰り返してきており、20年近くセッションを重ねてきたコーチにも私の答えが昔と随分変わったと言われました。

暗黙知の成功体験の表出化

現在、自ら口にする自分の特徴とは、最近良く使ってきた能力を指していますし、それらは長所や強みなので成功した、うまく行った事の原因として自分の中で(意識していなくても)認知していることばかりです。逆の視点から見れば、ここ最近で上手くいった、機嫌の良い状態を作った資質(暗黙知)を再認識して表出する行為に他なりません。この場合、わざわざ今年と期間を区切らなくても自然と一年くらいのスパンで考えるのは一年を節目としてきた人の体内時計に近い感覚である様な気がしました。「自省なくして成長なし。」とは今は亡き私がメンターとして慕っていた先輩経営者の言葉ですが、反省だけなら猿でもできる。との格言?もあります。一年の節目の振り返りは翌年の糧にしたいと考えれば、反省ばかりではなく、ポジティブな部分に光を当てるのも非常に重要だと思うのです。

逃走本能を凌駕する闘争の計画を立てる

5つの特徴や強みを捻り出すと、同時にそれを活かしたシーンも思い出します。それらは達成感を感じたり、高揚したり、自己肯定感を持てたりする経験であります。暗黙知としてぼんやりと認知している自分自身の伸ばすべき強みに気づくこともあると思います。活用すべき隠れたリソースを掘り返し、成功体験を形式知に変換することができれば、新しい年を迎えるにあたっての計画の策定もこれまでの曖昧なものから少し違ったリアリティーと楽しさがあり、かつ是非とも達成したいとの意欲が湧くのではないかと思うのです。人は縛られるのを嫌う生き物でそれは自分自身からでも同じこと。すぐに習慣から逃げ出します。その闘争本能を乗り越えるられる、楽しい、嬉しい、大好きなことに対する闘争したくなる計画を立てることで、自分との約束を守ることが容易になると思うのです。
一風変わった振り返りの観点、年末年始のmtgや飲み会のサカナに使って貰えれば幸いです。

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好きで得意で稼げて求められる。そんなIkigaiを持った働き方の基礎を作る研修を行なっています。


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