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志で繋がる世界

6月19日、大阪の中之島公会堂にて経営実践研究会主催のナショナルフォーラムが開催されました。基調講演は農業ベンチャー初の株式上場を果たした株式会社農業総合研究所の及川会長で、衰退著しいと言われて来た日本の農業の流通をたった10年余りで改革した、創業から現在に至るまでの経緯と大きなチャンスを手に入れる原動力になった覚悟と志についてユーモアを交えながらも熱く語って頂きました。及川社長が日本の農業をなんとかしなければとの一念を貫き、農家の悩みを解決し、大きな価値を生み出した取り組みについては同社のHPをご参照ください。

フォーラムの内容については内藤大吾さんのnoteに詳しく書かれています。

野瀬世話人のプレゼンテーション

志のプレゼンテーション

基調講演の後は会員企業によるプレゼンテーションが行われ、私を経営実践研究会に誘ってくれた弱冠30歳の野瀬世話人がトップバッターで熱い想いを300名を超えるオーディエンスにぶつけられました。私は今回の彼の登壇の練習に何度も立ち会い、内容のブラッシュアップを繰り返されてきたのを間近で見てきただけに思い入れがあったのも確かですが、理学療法士である彼が介護の現場で感じた社会課題に向き合い、老老介護問題を軽減するために考案した「アルコミュ」なる健康になるために歩くこととその動機付けになるコミュニケーションを掛け合わせたサービスは非常にリアリティのあるものになっていたと感じましたし、彼の志が明確に伝わって来たのを感じました。来賓として来られていた名だたる経営者や先生方も絶賛されているのを見て自分のことの様に嬉しく感じた次第です。

行徳先生に頂いた志の書

実践報告の登壇

ちなみに、不詳私も華やかな中之島公会堂のステージに立たせてもらいました。50代半ばにして新たに経営実践研究会なる団体に所属して様々な研修に参加する等の学びを深めてきたこの1年間で私が学びを実践に転化した取り組みについて話させて貰いました。それは、創業以来の志である「職人の社会的地位向上」を果たし、社会的弱者と言っても過言でない職人の働き方を根底から変えて世界に誇る日本の建築文化を絶やすことなく後世に繋げたいとの長年の想いを実現する新たなチャレンジです。現在、危機的な状況に陥っている建築業界の職人不足を解消する為には、建築業界が若者に受け入れられるような事業所へと変化することと、今、働いている職人が職業選択の自由がある若者に魅力を感じてもらえるような働き方を示さなければなりません。短い時間でしたが、1年間の学びを経て練り上げたプロジェクトを発表させて頂きました。

社会課題解決型モデルへの変容

社会課題解決を本業で行うことを目指している企業が700社近く集っている経営実践研究会でこの1年間、私が学んだのは本質的な課題解決を目指せばそこにはビジネスチャンスがあると言うことでした。建築業界だけの問題ではなく、もう少し視野を広げて社会全体に目を向けたら最近になって非常に多くなっている不登校や学校を中退する若者が抱える課題に気がつきました。学歴社会からこぼれ落ちた若者に活躍の場を提供することで、これまで全く若者に見向きもされなかった建築業界にもチャンスがあると考えました。80%以上が一生正規雇用の安心した労働県境で働くことができないと言われている学歴社会からドロップアウトした若者たちに社会で活躍できる教育を施し、安心して働ける職場を提供することができれば圧倒的の職人不足から抜け出せる可能性があると気が付いたのです。

誰もがikigaiを持てる社会へ

手放すと入ってくるバケツの法則

もう一つ、大きな気付きは社会課題を解決するにはある程度ビジネスをスケールする必要があるということです。沖縄での実践研修で卓球のプロリーグであるTリーグで立ち上げから3年でタイトルを獲得すると同時に日本のプロスポーツ界で初めて株式上場を果たした琉球アスティーダの早川社長の話を拝聴して頭を殴られた様な衝撃を受けて、今まで自分が行って来た事業があまりにもこじんまりした狭い世界でのみに限ってしまっていた事に気付かされたのです。今回のプレゼンテーションを機に私が培って来たノウハウをオープンにして、全国誰でも職人育成をスムーズに出来る機関を整える事にしたことで多くの方から賛同を頂き、一気に私の志が叶う道が見えた気がしています。二宮尊徳先生が言われた通り、私欲を手放し与えれば必ずいい縁が周り回って返ってくる。そんなバケツの法則を改めて実感させてもらえる瞬間でした。

登壇者メンバーと自撮り

パーパスの時代

今年の春頃に日経新聞の一面に御社のパーパスはなんですか?との記事が躍りました。また、現政権の岸田総理大臣は新しい資本主義という言葉をスローガンに使い社会課題解決をエネルギーに変えるとの方針を打ち出しています。実際の政策は一般家庭の家計から投資を増やすとか、少しピントがずれてしまってはおりますが、それでも明らかに時代の潮目を感じずにはいられません。未来を標榜し志を語れば同じ価値観、方向性を持った人たちと繋がりそれが少しずつ広がってムーブメントが起こる、そんな時代に漸く突入し出したのではないかと思っています。今回の中之島公会堂でのナショナルフォーラムでは随所にそれを感じる事が出来ました。いよいよ本物の時代、気合いを入れ直して新しい世界へと歩みを進めたいと思います。

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7月26、27日はリフォーム産業フェアにてブース出展しています。是非立ち寄って下さい。

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