なんとなくわかった気になる「ファイトケミカル」の話
野菜にはファイトケミカルが含まれています。
「免疫力向上にはファイトケミカル」
とよく言われますね。
そこで今回は、
ファイトケミカルって何?
何と戦うの?
(いやいや、戦うのファイトじゃないから)
という人のために、簡単に整理してみました。
ファイトケミカルのおおよそ
ファイトケミカルとは大雑把にいうと、野菜・果物・穀類・キノコ・海藻など植物性食品に含まれる化学物質のうち、
炭水化物
脂質
タンパク質
ビタミン
ミネラル
食物繊維
水分
のどれでもないものを指します。
いまのところ、どれでもないものは全部、ファイトケミカル扱いです。
太陽の強い紫外線から植物自身を守るため植物の体内で作りだされています。
色素や香り・苦みの成分でもあります。
ファイトケミカル(Phytochemicals)のPhyto はギリシア語で「植物」。
「フィトケミカル」と呼ぶ人もいます。
ファイトケミカルの歴史
ファイトケミカルが研究され始めたのは1980年代。
アメリカの国立ガン研究所が
「ガン予防とファイトケミカルの関係」
をテーマに研究プロジェクトをスタートしたのが最初です。
当時、ビタミンやミネラルが豊富な野菜にガン予防などの健康効果があることがすでに分かっていましたが
「ビタミンやミネラル以外にも病気予防に役立つ物質があるはず」
という大きな期待もありました。
その探索対象がファイトケミカルでした。
研究の結果、これまでに膨大な種類のファイトケミカルが突きとめられました。
たった1皿分の野菜サラダにも100種類を超えるファイトケミカルが存在すると推測されています。
ファイトケミカルの分類
ファイトケミカルは、
ポリフェノール
カロテノイド
イオウ化合物
などに大きく分けられます。
ポリフェノール
ブドウに含まれるアントシアニン
緑茶でおなじみのカテキン
大豆に含まれるイソフラボン
タアネギに含まれるケルセチン
ゴマに含まれるリグナン
ウコンに含まれるクルクミン
などが代表的なポリフェノールです。
カロテノイド
赤・黄・緑などの植物の色素成分。
ニンジンなどのベータカロテン
トマトやスイカに含まれるリコピン
ミカンなどに含まれる ベータクリプトキサンチン
などが代表的なカロテノイドです。
イオウ化合物
イオウ化合物には
硫化アリル
アリシン
イソチオシアネード
など多くの種類があります。
ニンニク、ネギ、タマネギなどの香り成分
ダイコン、ワサビなどアブラナ科の野菜の辛み成分
がイオウ化合物です。
ファイトケミカルの働き
ファイトケミカルはもともと
「太陽の強い紫外線から植物自身を守る」
ために存在していたもの。
その効力は主に「抗酸化力」という形で表れます。
したがって、野菜を食べる(=ファイトケミカルを摂取する)ことで、わたしたちの体の抗酸化力が上がることが期待できます。
抗酸化力が上がれば、大雑把に言えば免疫力も上がります。
それが
「免疫力向上にはファイトケミカル」
とよく言われるゆえんです。
ファイトケミカルを中心とした検定で理解を深めてみませんか?
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