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N氏の食育

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食育をネタにしたショートストーリーや、「食育おばさん」に叱られそうな記事をまとめています。よい子はご両親の許可をもらってから読んでね。
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2022年4月の記事一覧

最後の晩餐ドットコム :-)

自分がもうすぐ死ぬと分かっていたら、最後に何を食べたいですか。 寿司でしょうか。 テンプラでしょうか。 それともお気に入りのラーメンでしょうか。 高級フランス料理でしょうか。 「最後の晩餐ドッドコム」は、人生の最後に何を食べたいかを、あらかじめ登録するサイトです。 登録手続きをすると、毎月一定金額が銀行口座から引き落とされます。 この一定金額が、積み立てられます。 ある日、そろそろ最後の晩餐かなと思ったころに「注文」ボタンを押すと、登録した料理がデリバリーされてきます。

貸農園ラプソディ :-)

今どきの貸農園は、 客は遠方の都会からたまに来て趣味的に農作業をするだけ 普段の世話は地元のスタッフがやっている というのも多いようです。 農園にはカメラが設置され、客は作物が生育する様子を自宅で(ネットで)見ることができたりします。 今回は、そんな貸農園での、ある日の日常。 ▽ 「もしもし。区画12番を借りてる高木です」 「あ、高木さん。お世話になります」 「この声は、スタッフの稲田君?」 「稲田です」 「そっちはだいぶ寒いの?」 「そうでもないですよ」 「今朝

トレサビ探偵あらわる :-)

トレーサビリティとは、 「食品とその材料それぞれが、いつ、どこで、だれによって作られたのか」 がわかるように、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡(トレース)可能な状態にすること。 食中毒や産地偽装が起きたときの原因を探ったり、防いだりする対策の1つ。 むかしから食育の勉強をするときに必ず覚えさせられる定番のキーワードでもあります。 最近はトレーサビリティという言葉を目にすることがあまりないので、いまどきの人は知らないかもしれません。 いまどきのIT風にいうと

古びたポンコツ食品店が、お洒落なグルメ食品店に勝つ方法 :-)

1974年といえば、いまから半世紀ちかく昔のこと。 ハーバード大学のメイヤー教授という人が 「夫を早死にさせる10ヶ条」 という記事を全米の大手新聞で発表しました。 その10か条とは、こうです。 うんと太らせる 酒をじゅうぶんに飲ませる 砂糖・菓子は好きなだけ食べさせる じっと座らせて、運動不足にさせる 動物性脂肪をたっぷり取らせる 塩辛い食事に慣れさせる コーヒーをガブガブ飲ませる(※) タバコをどんどん吸わせる 夜更かしをさせる 休暇は取らせない

「株式会社 食育」に就職した若者の顛末 :-)

「食育をする」というと、どんなことをするのか、だいたい想像がつきますね。 しかし、「食育をしごとに、給料をもらう」となると、いったいどんなことをするのでしょうか? ここでは、そんな世界に飛び込んだ会社員のエピソードを紹介します。 ▽ ある日のこと。 就職活動中の若者が、こんな求人広告を見つけました。 応募してみたらあっさりと採用されました。 ▽ 「今日から我が社の戦力に加わる松宮君だ。松宮君、簡単に自己紹介を」 「松宮です。趣味は市民農園。彼女いません。よろしくお願