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花と想いを届ける仕事

shokuno_neでは
長野県で作陶活動をされている降幡未来(ふるはたみき)さんの花器と、
京都にある花屋「ANZZI」さんの花材をセットにした「花と器」を販売しています。
今日は、友人でクリスマスリースも制作してくれた花屋ANZZIの店主、
望月真美(もちづきまみ)さんについて書いてみます。

彼女との出会いは中学3年生の頃。
地元京都の中学校で初めて同じクラスになりました。

モノづくりや自然が好き。マイペースで和やかな性格の彼女。
(でも、運動神経もよくソフトボール部のキャッチャーでした)
今思うと、彼女はマイペースというより、いつも自分に正直で
「自分の好き」に素直でした。
私はというと、何でも頑張る優等生タイプ。頑張らねば、やらねばの根性で好きな事も嫌いな事もわかっていなかったです。
だからこそ、自分の好きを大切に生きている彼女に惹かれていたのだと思います。

中学を卒業後、地元の同じ高校に進みました。
進学校だったので、高校3年生の頃は受験一色。その頃、
「青い向日葵(ひまわり)をつくってみたい」と話してくれました。
斬新ですよね!
後で聞いたのですが、植物の研究に興味を持ちながらも、当時から花屋にも魅力を感じていたそうです。まずは「園芸科」のある学校に進むことを決め、宮城県の短大を受験し遠い地へ旅立ちました。
2年間、広大な自然の中で栽培や管理手法など花の生産について学んだそうです。
就職を決める時期。その頃は、生産者として花を育てるより「花屋で働きたい」という想いが明確になっていたので、卒業後は関西に戻り花屋でアルバイトとして働きはじめます。
私だったら、一応社員の方がいいかも!と考えるのですが、いつでも自分の真ん中にある「好き」に正直な彼女。
「花が好き」「花屋さんで働きたい」という気持ちにまっすぐ進みます。

地元に戻り最初は奈良の花屋で、オープニングスタッフとして働き始めました。初めての花屋での仕事です。
そこで、オーナーさんが話してくれた言葉
「花屋は花と想いを届ける仕事」
この言葉はいつも自分の中心にある言葉だと話してくれました。

基礎を学んだ奈良の花屋が閉店し、その後は京都市内の花屋で10年近く勤務。店頭販売だけでなく生け込みやブライダル、植栽など幅広い経験を積みました。
その頃から、独立も意識し、知人を集めて花のレッスンも開催してくれました。私も月に1回参加して、花のアレンジやリースづくりをおしえてもらいました。花のアレンジ、とても難しかったのですが、彼女が少し手を加えてくれると花達がぐっと美しくなりました。

自分の店を持ちたいという思いはあったけれど、なかなか踏み出せずにいた時、東北で震災が発生。
短大時代を過ごした宮城の大切な場所が津波で流され、友人が被災されました。またその頃、注文が入り病院に花を届けた時、偶然にも届けた相手が地元の同級生だったそうです。懸命に治療を受けている姿をみて
「明日何が起こるかわからない。やりたい事を今やってみよう」 
そう強く感じたそうです。
そして勤務先の花屋を退職し、2013年に「花屋ANZZI」をオープンしました。


オープンから9年。
結婚し、今は4歳と1歳の男の子のお母さんにもなりました。
一人で切り盛りするお店なので、生けこみや配達に行くと店を不在にしてしうこともある。子供が熱を出して急な保育園のお迎えもある。
独身時代のように自分だけの為に時間をつかえないし、時間や体力の限界を感じるけれど、でも彼女は「花が好き」。
その気持ちに真っ直ぐに、やれることを実直に続けています。

お花を仕入れる時に気をつけていることって何?と聞いてみました。
「品質が良い事と、街の花屋さんなので、日常使いできる価格も大切にしているなぁ。今まで購入して良かったと思う品種や産地のものを仕入れてる。新しい花も紹介できるよう、京都の市場だけでなく大阪の市場からも仕入れ始めたよ。大阪の市場になると仕入れ経験が少ないから、先輩におすすめを聞いたりもしてる」

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彼女が大切にしている言葉。
「花屋は、花と想いを届ける仕事」
花を送る人、その花をもらう人、両方の想いをくみ花と想いを届ける。

最後になりましたが、作品の紹介です。
花屋「ANNZZ」さんセレクトの花材と、長野県で作陶活動されている降幡未来さんの花器をセットにした《花と器》を販売しています。
降幡さんの魅力溢れる色彩とフォルムの花器もお楽しみ下さい。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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