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何気ない日常をふりかえる「リフレクション方法」を学ぶのにおすすめの書籍

リフレクションとは

突然ですが、みなさんは、日々の何気ないコミュニケーション(雑談や仕事でのやりとり)をリフレクションして(振り返って)いますか?
無意識にしている人もいるかもしれませんし、日記などを書いて内省している人もいるかもしれません。

※ここでのリフレクションは通り過ぎていく「経験」を、振り返り、自分の中で整理し、改めて「意味」を紡ぎ直すくらいの意味で捉えていただけたらと思います。

経験学習の理論では、自分の経験したことを振り返り、その経験がどのような意味があったかを言語化して、次に活かしていくことが大事と言われています。実際に多くの職業教育や学習分野でのリフレクションは、技術向上のためにリフレクションを行います。たとえば、教師教育の場合は、教育技術の向上、次回の授業改善つなげるため。看護教育の場合は、患者と関わるなど対人コミュニケーション際の感性を磨くためなどにリフレクションを行います。

「今」を受け止めるためのリフレクション

一方で、私が普段行っているリフレクション(認定NPO法人PIECESの研修)では、子どもにかかわる市民性の醸成を目的にリフレクションしています。参加者のみなさんには、対人支援職の専門家になってほしいわけではありません。

それなのになぜリフレクションをしているかというと

①自分のなかの見過ごしている感情や想い、願いに目をむけ、「今」を受け止めていく(味わっていく)こと
②子ども(他者)との関わる自分のあり方をみつけること
子ども(他者)の願いや背景に想いをはせ、次回からの関わりを探求すること

この3つのポイントを大切にしたいからです。

普段のなにげないやりとり、会話、仕草を改めて見つめ直すことで、目の前の人や自分への解像度をあげていきます。そうすることで、自分や子ども(他者)が置かれている環境(社会)への解像度もあがっていきます。
自分や他者、そして社会をみつめるまなざしが変わっていくことは、市民性醸成の第一歩だと思っています。
まずは、自分の「今」をみつめて受け止める。そして、目の前で起きていること、足元の出来事に思いを馳せ、自分にできることをやっていく。その積み重ねこそ大事なんだろうなあ、と思うわけです。

リフレクションは意外と難しい

しかし、意外とリフレクションって一人でやっても難しかったりします。良い問いや仲間が必要だったり。繰り返していくことが必要だったり。
かのナイチンゲールもこのような言葉を残しています。

観察はその事実を,リフレクションはその事実の意味を私たちに教えてくれる.リフレクションは観察と同じく,たくさんのトレーニングが必要である.

なので、PIECESでは、繰り返し、仲間と一緒にリフレクションをしていくカリキュラムを組んでいます。

そこで、今回は、PIECESで実施しているリフレクション=「専門家になるわけではなく、日常を生きる私達一人ひとりに必要なリフレクション」の手法を開発するために参考にした書籍の紹介をしたいと思っています。
(網羅的に読んだわけではないので、私の視点からの選書になっています!ご容赦を!)


そして、実際にリフレクション受けたい方は、PIECESに連絡ください!!団体/企業むけにもやっています。


リフレクション方法について参考にした書籍7冊

まずは、有名なALACTモデルです。
教師教育学の文脈で書かれていますが、実際には、その領域にとどまらず、多くの方々が日常からの洞察が得られる手法だと感じました。(実際にコルトハーヘン先生のセッションを体験しました)

こちらは、さらにそれを実践的に使えるようになっていますので、ワーク設計などを勉強させていただきました。

次に、看護領域のリフレクションです。
こちらは、実際に看護師の方におすすめされた書籍です。大学の授業で使っていたそうな。どのように場面をきりとるか、その場面を再構成していくか、感性を磨いていくか、ということについて書かれています。※改訂版もでているようですね。読んでいないですが、そちらをどうぞ。

こちらの以下2冊は、看護領域においての経験学習についての考えやリフレクションについての考え方などが整理されていて、体系的に理解にするのにわかりやすかったと思います。

こちらは、実際のワークなどの設計に参考にさせていただきました!

社会福祉領域における学びに関する本です。
専門家になるわけではなく市民性を向上したい私たちも、福祉分野の現場で大切にされている視点や姿勢からの学びはとても多くあると思いました。そして、それらをどう学んでいくのか、ということについての記述もあり参考にしました。


これらは、あくまで、PIECESで実施しているリフレクション=「専門家になるわけではなく、日常を生きる私達一人ひとりに必要なリフレクション」の手法を開発するために参考にした書籍です(企業内人材育成や、学校教育、専門家教育などはまた別にいろいろあります)。

ご関心がある方は、重なるところも多いですし、文脈によりけりでもあると思いますので、興味あるものを見てもらえたら!
そして、他にもおすすめのリフレクションに関する書籍あったらぜひ教えてほしいです◎


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