SDGsにどう取り組む_ーイノベーションの羅針盤にするためにー

SDGsにどう取り組む?ーイノベーションの羅針盤にするためにー

こんにちは。子どもへの支援などを行う認定NPO法人PIECESで理事をしながら、株式会社ミミクリデザインで企業の事業開発や組織開発をやったり、東京大学大学院の情報学環で教育工学分野で特任研究員をやっている青木と申します。

普段、NPOやソーシャルセクター周辺に生息しているので、わりかしSDGs!ESG!というような言葉は頻繁に耳にします。そこで最近は、SDGsやESG投資に関する勉強をちらちらやっているので、noteも更新していけたらと思っています。

今回は下の本を読み刺激を受けたので、noteを書くことにしました。

SDGsの拡がり

SDGsは、2018年頃から、民間企業の注目を集めてきました。(※SDGsとは、国連サミットで採択された「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために達成すべき17つの国際目標です。詳しくは、こちらのnoteが大変勉強になりました。)

では企業のSDGsへの取り組みはどの程度広がっているのでしょうか?
本書によれば、SDGsを知っており取り組んでいる企業は1/4、取り組みを検討中をいれると半数を超えるということがわかります。さらに、2017〜2018の変化をみると、取り組んでいこうと思っている企業が急増していることがわかります。

ESG投資も同じように、2015年ごろからその流れは勢いを増してきています。(ESGについてはまた後日…!)

SDGsへの取り組み方は様々

しかし、SDGsに取り組みたい/取り組まなければならないと考えている企業は多いものの、まだ「どのように取り組むか?」の方向性は定まっていないようです。「事業とSDGsの目標をマッピングする」といった既存の事業との関係性を整理している企業は35%あるものの、目標を新しく設定する、経営へ統合するなどに取り組む企業は、10%程度にとどまっているようです。

この表には出ていませんが、他にも取り組みとしては、SCVだったり寄付だったりたくさんあるかと思います。
実際に、わたしのNPOにヒアリングに来られる企業さんも、「寄付をしたい」という方もいらっしゃれば、「社員がボランティアに参加したい」というemployee engagementのご依頼や、「共同でのイベントの開催」など多岐にわたります。

このように、企業がSDGsに取り組もうと思うと企画の幅はある種無限大で、「寄付をする」こともできるし、自社の事業を絡ませて目標設定したり、事業を拡大させることもできる。たとえば、自社サービスの価値を届けるユーザーを拡大する(たとえば、安く途上国の子どもたちへ等)場合や、サービスの技術を活かした環境へのアプローチ、新しい事業をつくる等…いろいろありえますよね。

SDGsを羅針盤としたイノベーション

そんな可能性のあるSDGsをどう活かしていけばいいか?というと、この本では、SDGsを「企業におけるイノベーション創出過程において、技術と市場を結びつける「共通言語」」また、「経営の「羅針盤」」として位置づけることを推奨しています。

たしかに、SDGsは未来の社会を示すものであるので、ある種の共通言語にはなります。一方で、羅針盤にするといっても、SDGsはテーマが大きく、目標もたくさんあるため、自社が結局なにを目標にするのか、どのテーマに関わるのか、などの方向性を決める必要があります。(先程の表にも「達成に貢献できる優先順位の決定」がありました)

そうなると、その目標や優先順位の決め方、作り方も重要だと思います。優先順位をトップダウンで方向性を決めるのもありですが、今後の未来において、会社としてどのような未来をつくっていきたいのか?どのテーマに取り組んでいくのか?などをみなさんで描いていきながら、取り組みをつくる時間を持てるといいな、と個人的には感じています。そうして未来に想いを巡らせるところから、SDGsへの取り組みが始まっていると想います。

実際に、私が働いているミミクリデザインでも、どのような未来をつくりたいか?を社員のみなさんと話しながら、15年後の事業をつくるプロジェクトも行いました。他にもCSVの事業開発のプロジェクトのお話もきました。

そのときに感じたこととしては、社員みなさんで未来を考えていくことは、SDGsのためではなく、会社を担っていく人づくりの側面からも意味があるものになるということです。そして、未来やSDGsを考えていくときには、その企業にしかできない、その企業の事業や哲学を活かした取り組みにしていくことこそが会社の強みになっていくということでした。

つまり、SDGsに取り組むときには、ただ目標を取り入れるだけではなく、その企業として大切にしたいことやどんな未来をつくりたいか?ということを考えながら取り組みができると、面白い企画が増えるのでは、と思いました。

NPOと企業のコラボレーション

ちなみに、NPOをやっていると、企業の方から、寄付の話がきたりします。しかし、企業側もどんなNPOがあるのか?がわかっていなかったり、自社にあうNPOが探せていないということがあるのかな、と感じています。そして、NPOとしてもどの企業がどのような想いをもって取り組みをしているかが見えないという課題も感じています。

ということで、企業とNPOをつなぐイベントやります!笑

5/31(金)19:30〜@新橋

こちらのイベント、ご関心ある方は、ぜひお気軽に私に連絡ください!
ゆるくお話しましょう〜。(リンクは貼っていないので、ちょっとハードルあるかもしれませんが、noteかtwitterで個別メッセください)

では、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?