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【中国・哈爾浜】極寒-24度のハルビンでアイスを頬張る

2016年の2月に中国北部、黒竜江省は哈爾浜(ハルビン)市を訪問した時のことをまとめてみました。

幸いなことに比較的温暖な日が続き(摂氏-25〜-20度)、Columbiaの店員さんに相談して購入した寒冷地用ダウンコート&スノーブーツのおかげで無事生還しました。

事前準備:マイナス30度に耐えうる装備を揃える

人口約600万人を擁するハルビン市は「東方のモスクワ」とも呼ばれており、アムール川を挟んだ対岸はロシアです。

ロシア正教風の協会や、欧州風の町並みが残る中央大街は、中国国内からの観光客だけでなく、近年は韓国・ロシアからの観光客にも人気が出てきているそうですよ。

しかし、その寒さは尋常ではなく、1月の平均最低気温はマイナス25度、平均最高気温はマイナス12.5度。
冬の奈良公園(気温5度)でブルブル震えて「もう二度と冬には来ない」と弱音を吐いているくらい寒さに弱い私にとっては、ハルビンの気温は完全に未知の領域です。

ハルピンがどんだけ寒いかといいますと、これだけ川幅の広い川(松花江)が水深3m以上まで凍るくらいです。
ハルピン氷祭りでは、毎年12月初旬にこの川の氷を切り出して氷像に使用しているそうです。

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こんな寒冷地を訪れるとなると、マイナス30度に耐えるアウターと、雪でも転ばないスノーシューズは必須。

モンベル、コロンビア、好日山荘でそれぞれ
「-30度の土地で数時間歩きまわれるアウターと靴を探しています」
と相談し、迷いに迷った結果、最もタウンユースに向きデザインのコロンビアのダウン「パンフリースティームスⅢ」とスノーブーツ「ミンクスミッドII 」を購入しました。(どの店員さんもめちゃめちゃ親切でした...!)

宿は欧州ではエコノミーホテルとして有名なIbis系列の「哈爾浜尚志宜必思酒店(ホテル イビス ハルビン ソフィア チャーチ)」を予約。
市中心部からもほど近く、百貨店に隣接しているのでおみやげや食べ物、飲み物の購入に困ることはありません。受付のスタッフも簡単な英語なら意思疎通可能で、たいへん助かりました。

ハルビン雪祭り(哈尔滨冰雪大世界)のシーズンには、ロビーに観光会社のスタッフが待機しており、バスやツアーの手配が可能となっていました。

バスタブはないし、アメニティは必要最低限のシンプルなホテルですが、清潔に掃除されているし、無料WiFiの速度もなかなかだし、立地は超便利。

まさに日本のビジネスホテルに近いスタイルのホテルでした。
お値段は1泊約3,000円~ですが、氷祭りシーズンには少しお高めの設定になるそうなのでご注意を!

初日:ビジネスクラスにアップグレード。一生分の幸運を使い果たす

人生初の中国国際航空でのフライトは、なんと幸運なことに、ビジネスクラスにアップグレード!
ビジネスクラスに乗るのは人生2回目...(しかも前回はビーマンバングラデシュ航空の短距離路線)、嬉しかったです!
機内の新聞はなぜか日刊スポーツでした。

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2日目:無事にマイナス15度のハルビンに降り立つ

無事に北京での乗り継ぎに成功し、ハルビンに降り立ったのはすでに夜9時過ぎ。外は真冬の吹雪!
「きょうはまだ氷点下15度だからだいぶ暖かいよ!運がいいね!」
とは送迎してくれたタクシーの人のいい運転手さんの談。一生懸命ラジオの歌番組で覚えた英語で話しかけてくれて嬉しかったなあ。
空港の到着ロビーにはATMがなく、探すのに早速「指さし中国語」が役に立ちました。

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翌朝は市内を少し歩き回ることにしました。写真はハルビンの聖ソフィア大聖堂(聖・索菲亜大教堂)前の広場の様子。
朝早くて寒かった...。

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聖ソフィア大聖堂は、かつてはロシア正教の教会でした。
1907年3月、帝政ロシアの兵士の軍用教会として建てられ、今はハルビン市の歴史写真を展示した美術館となっています。

聖ソフィア大聖堂(聖索菲亜大教堂)
入場料:大人15元、学生8元
営業時間:8:30-17:00
所在地: 88 Toulong St, Daoli, Harbin, Heilongjiang, 中国
    (哈尔滨市道里区透笼街88号)

哈爾浜市内をちょろっと2時間ほど歩いてきました。今日は太陽が出てるので-13度、まだまだ暖かいです。
iPhoneのGoogle MapやGoogle Calが死んでるため、危うくアポイント場所間違い&ホテルに戻れなくなりそうでした。

オフライン地図Maps.Meも粒度が荒くて使えないので、しかたなくBaidu(百度)のMapをダウンロード。
通話、撮影ほかありとあらゆる許可を要求してくるのでなるべくDLしたくなかったんですが、背に腹は代えられない。
午後から夜7時まで-19度のハルピン視察。

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iPhoneは本体を温めるためにバッテリーを浪費してしまうそうなので、ハルビンではこのようにホッカイロをiPhoneケースに張り付けて使うことにしました。-14度の環境でポケットに入れ、2時間たっても電池90%。好調です!

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中央大街の冬の名物、氷でできた屋台村!

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この季節は最高気温が-10度を上回らないので、メンテナンスしなくても溶けないんだそうですよ。
観光客はみんなフローズンフルーツやアイス、焼きソーセージなんかをほおばっていました。

ちなみにハルビンの名物は、屋台のソーセージと、ハルビン随一のクラシックホテル「モデルンホテル」で販売されている、昔懐かしミルク味のアイスキャンデーです。

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氷点下で食べるアイスは...美味しかった!でも100%お腹が冷えます。

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写真は、モデルン・ホテル前でアイスキャンデーを買い求める人々の行列!
もう観光客みんな寒さでドMモードになってしまっているのでしょうか。いや、美味しいんですけどね...!
この時の気温、マイナス20度前後でした。

モデルンホテル Modern Hotel Harbin
(哈爾濱馬迭爾賓館)
所在地:89 Zhongyang St, Daoli, Harbin, Heilongjiang
    道里区中央大街89号

イカ焼きやピリッと辛いソーセージも美味しかったです。
冷めてしまうので急いで頬張る!

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ちなみにハルビンの冬の代名詞、ハルビン雪祭りはスケール感がとんでもなく大きいです。北海道の札幌雪まつりを想像していくと、度肝を抜かれること間違いなし。

下の写真、黒い点のように見えるのは人です。ひえええええ。

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ハルビン太陽島公園の中にある郷土資料館。毛沢東時代のハルビンの一般的な民家のようすが展示されています。まだ薪のストーブがあったり、毛皮のコートがあったりします。

今はマンションが立ち並ぶハルビン市ですが、おじいちゃん、おばあちゃん世代には、こういった暮らしをしていたのは「ほんの少し前のこと」のように感じられるそうです。

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3日目:マイナス29度だけどすっごくいい街

夜にライトアップされた目抜き通りの中央大街。夜も明るく、若い女性やカップルも多いので一人で歩いていても比較的安全です。
(ただし貴重品やショルダーバッグにはご注意を!)
温かいデパ地下や、美味しい匂いを漂わす屋台で買い食いするのも楽しいですよ。

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中国・ハルビン、すっごく良かったです!

雄大な自然、ロシアの影響が色濃く残る美しい街並みはごみ一つなく掃除され、屋台の食べ物は美味しく、買い物に行けば周りの若者が助け舟を出してくれ、後ろの人のためにドアを押さえる。絶対夏にまた来るぞ!


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