なぜ、若者は防災に興味がないのか

QOL(生活の質)の観点から、若者は防災に興味がない原因、そして、若者の防災と親の関わり方について考えてみました。

若者はQOLの向上を求めて生きる

誰もがより良い生活を求めています。しかし、病気や事故、事件、災害などの予期せぬ出来事が起こり、生活が破壊されることがあります。これらの出来事に備えるために、保険や防災、防犯などの制度と対策が存在し、生活の安定性や継続性を確保して、QOLの下限値を守る役割を担っています。

しかしながら、若者が社会に出てから、まずは生計を立てたり、興味を持っていることに時間を費やしたりして、ほぼゼロからスタートで自分自身のQOLを向上させなければなりません。そのため、将来生活を脅かす予期せぬ出来事に備えるための余裕を持つことは、まだまだ難しい現実があります。

わが子を守る責任は親にある

自立した子供は、自分の力でQOLを向上させることが求められており、親がその手助けする余地は少ないと思われます。しかし、余裕を持っていない子供のQOLの下限値を守ってあげることは、親の役割の一つではないでしょうか。例えば、7日間生き延びるだけの備蓄を用意してあげるなど、頑張っているわが子の完全自立を後方支援することはあっていいと思います。

いずれ家庭を持つようになれば、予期せぬ出来事から家族を守る意識も芽生えてくると信じています。それは、成熟した大人としての一つのステータスと言っても過言ではありません。それまでの間は、親が子供にとってのセーフティネットとなり、QOLの下限値を守ってあげることは親の責任であると考えています。

私と防災

私は、息子が巣立って行ったことがきっかけで、防災に関心を持つようになりました。しかし、防災グッズを送ってあげたにも関わらず、本人はまったく興味を示しませんでした。そこで、災害への備えに無関心でも、日常生活で使っているだけで、ある程度の備えができるという着想から、兼備生活事業を立ち上げ、防災対策を講じたデスクライトをはじめとする製品の開発に取り組みました。

停電は現代社会では稀なことであることは事実です。確率論的に見れば、個人の防災対策が経済的に無駄になるかもしれません。しかし、離れて暮らす家族のQOLの下限値を守るために防災対策を考えることが重要です。大規模な災害は一生起こらないかもしれないが、もし万が一起こった場合、私は自分の家族が逃げ遅れてほしくないし、苦境に陥る姿を目にしたくありません。我が家の防災対策はそのためのものです。

私と息子

耐震基準があることを知って、私は一時帰国を機に新しい耐震基準を満たしたマンションを借りて、息子と一緒に暮らすことにしました。大人同士で、それぞれの生活リズムが違うから、親子関係というよりもルームメイトみたいな関係です。

息子は、芸大を卒業後、一年ほど就職先が見つからずに焦っていたが、その後フリーランスとしてキャラクターデザイナーの道を歩み始め、昨年、自力で奨学金の返済や納税を行いました。私は彼の就職活動にアドバイスをしたりしたが、息子が自分の人生を切り拓く姿を見て、子供のQOLの上限値を決めるのは子供自身であり、親にできるものではないと実感しました。親のできることは、頑張るわが子の後方支援であり、QOLの下限値を決めて守ってあげることだけです。

もちろん、生活の下限値を守ってあげることは、単に災害に備えるだけではありません。これから仕事や生活でどんなに大変な状況にあっても、最後に戻る場所はここにあることも、私は息子に伝えました。

私と兼備生活

「兼備生活」というブランドは、実用性と防災性を兼ね備えた生活用品を提供することで、大切な人の万一を守ることをコンセプトにしています。日常的に使用する品物や電気製品を非常時にも活用できるようにし、持続可能な家庭防災をサポートすることを目的としています。

自分自身は大丈夫だと思っていても、離れて暮らす子どもやご両親の災害対策はどうでしょうか。あなたがそばにいなければ、災害を無事に乗り越えることはできるのでしょうか。また、備えが大切だと思っていても、忙しい日常に追われ対策を講じる余裕のない方も多いのではないでしょうか。兼備生活の生活用品には、防災機能が取り入れられており、普段から使っているだけで災害に備えることができます。

「使う人が安全であり、贈る人も安心できる。」兼備生活の製品はそういう品物であることを願っています。

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兼備生活停電対策シリーズの第一弾であるデスクライトは、2023年4月24日からMakuakeで予約販売が開始されました。大学進学や就職などで一人暮らしを始めるお子さんを万が一の災害から守るために、兼備生活デスクライトを贈り物として検討してみてはいかがでしょうか。
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