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僕らは生きちゃう

弾き語りアルバム「生きちゃう」をクラウドファンディングにて制作しています。


作品について語りすぎるのは野暮だなとも思いつつ
関わってくれるみんなと共に作るアルバムなので、言葉にしてみます。


友達との何気ない会話の中で不意に生まれた「生きちゃう」というワード。


苦しくて死にたくてたまらなかった日々、それでも心臓は動き続けた。
苦しみが増すほどに動悸は強くなり、皮肉にも生きている実感を強烈に感じた。
ああそうか、俺は俺の意思とは関係なく"生きちゃう"んだと気づいてしまった。


自分の人生を生きる、なんて言葉もあるが
この人生、この体は借り物で、自分の意志でどうにか出来ることは限りなく少ない。
自由意志は在るようで無い。どちらでも無い。


じゃあどうしたらいいのかと、問い続けた。
「どうせ死ぬ勇気も無いんだら、生を楽しむしかない」と諦めざるを得なかった。
生き辛かろうが死にたかろうが丸ごと味わうしか無いんだという、残酷な現実を突きつけられた。


曲が出来る時は、精神的にはどん底であることが多い。
どん底の闇の中に創造性は光り、終わりを意識したときに生命の輪郭は際立つ。
死んだように生きるくらいなら、たとえ傷ついたとしても
生きている!という実感を味わいたい。


かくして「生きちゃう」は自分史上一番ポップな曲になった。
「生きちゃう」のアルバム曲順は死から生に向かって進んでいる。
僕にとって生を実感するきっかけは、死にたいという気持ちだった。
死は始まりで、生に繋がっている。
というより、始まりも終わりも無い円環の中に僕らは居る。
そんな無常の世界に立ち尽くす自分、笑えるよね。
多分、人生は壮大なコントだ。


正論や合理性だけでは生きられない、複雑で不完全な人間に生まれてしまった以上
自ら、その不完全なプロセスを丸ごと祝ってあげるしかないのだ。


僕らは訳もわからず生まれ落ち、生きちゃう。
どうせなら、楽しんじゃう。
せっかくなら、それを作品にして笑ってもらいたい。


死と生という重く捉えられがちなテーマも含みつつ、だからこそ楽しい曲たちに仕上がっています。
みんなと一緒に形にできたら嬉しいです。


クラウドファンディングは2023/03/16まで。

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