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私の得意技~まとめ&反省会~

 私の得意技シリーズを読んでくださった方々からコメントをいただき、感謝しています。私の技はマニアックなものばかりなので、同じ技を使っていた方がいらっしゃることを知り、とても嬉しかったです。


 私がよく使っていた技は3つです。それぞれの技をかける対象は、ほぼ決まっていました。

・対相四つ→「脚取り大内刈」


・対けんか四つ→「谷落」


・相手の技に対して→「掬投」


 ということになります。他にもかける技はありましたが、やはりこの3つが圧倒的に多かったです。


 次に共通点です。柔道経験者の方は、きっと1つ目の時点で気づかれていたと思います。

・相手の脚を持つ
→現在のルールでは、3つともかけられません。ルールが変わり、脚をとれなくってからの試合は、けっこう困りました。

・ばれるとかかりにくい
→初めてかける相手にはよくかかりますが、2回目以降は成功率が下がります。

・次の技につなぎにくい
→連絡技として使いづらく、どうしても単発の技になってしまいます。

 これらの技を「奇襲技」としてたまに使う分には、試合の流れを変える意味でも効果的だったと思います。ただ、メインの技として使い続けるには、限界がありました。実際に、相手の技術レベルが上がるほど技がかかりにくくなりました。やはり、ジュニア期には、引き手と釣り手をしっかりと持ってかけるオーソドックスな技をまず覚えるべきだと思います。


 私は、スタンダートできれいな柔道をするタイプの選手ではありませんでした。「目の前の相手に勝ちたい」「とりあえずかかる技がほしい」そんな想いで技を研究していました。勝負に「たら」「れば」はありませんが、もし、計画的、段階的に技を身につけていたら、競技成績が変わっていたかも…、と思うこともあります。
 ただ、自分がここまで歩んできた道のりに後悔はありません。仲間と一緒に技を研究する面白さ、その技が試合でかかった時の感動を沢山味わうことができました。そして、自らの経験で得た「まずは基本を第一にするべき」という教訓が、柔道を指導する際の柱になっています。


 柔道の技は、立技、固技を合わせて約100種類あります。その中で何を選び、どのように覚えるかが、将来の柔道を左右します。お子さんや、中高生・大人の初心者の方は、10種類位を1年から2年間繰り返し、まずは幹となる技をしっかりと作ることが重要です。咲柔館の場合、立技では足技を5種類程度と大腰・釣込腰・背負投を中心に練習しています。それらの技がきちんと身につけば、少しずつ枝葉を伸ばし、色々な技に挑戦できるようになります。
 技術向上にワープはありません。一歩ずつ、そして上手くいかないことも楽しみながら練習を続け、一緒に「得意技」を作っていきましょう。


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