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子どもたちとの約束~学校でやってはいけないこと~

 道場のお子さん達と「これだけは絶対に守らなくてはいけないよ」と約束していることがあります。それは「学校(園)で柔道の技をかけない」ということです。当然のことですが、絶対にやらないとは言い切れません。遊びの中で友だちに技をかけてみたくなったり、友だちに「柔道の技をかけて」と言われたりすることもあるでしょう。だからこそ、心のブレーキとして「学校(園)の友だちに柔道技は禁止」と何度も伝えています。

 子どもに日常生活などのルールを教える時、そのルールが作られた理由を理解させることも大切だと考えています。この約束についても、お子さんたちに考えさせてみると、駄目な理由をちゃんと分かるようになるものです。「友だちは受身を知らないから怪我をしてしまう」「学校の床は畳ではないので危ない」など、今では未就学児や低学年のお子さんでも、ルールを守るべき理由を答えることができます。

 先日、ある小学生が、「学校で友だちに『柔道の技をかけて』と言われたけど、『道場以外でかけていけないんだよ』と断りました。」と話してくれました。やはり、柔道をやったことがないお子さんに「技を見せて」とお願いされることはあるようです。道場のお子さんたちとこの約束をしていて良かったと改めて思いました。

 サッカー、野球、水泳、ダンスなど他の競技に比べ、柔道は学校(園)でその技を披露する場面がほとんどありません。でも、柔道で身につけたこと、学んだことの中で活用できるものも沢山あります。例えば、転んだ時の「受身」、挨拶の時の「丁寧な礼」、そして友だちと仲良くする「自他共栄の心」などです。
 お子さんたちには「君たちは、柔道衣を着ていない時も柔道家なんだよ。」とよく話しています。こうした自覚・誇り・自信を持ってもらうことも稽古の大きな目標です。柔道を通して得たものが、人生のどこかで必ず生きてくれると信じ、これからも稽古を行っていきます。

「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館

文武一道塾 咲柔館ホームページ


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