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なおこ先生のおはなし~前編(中学生編)~

こんにちは。咲柔館の塾生であり、水曜日の子どもクラス指導員、赤い髪がトレードマークの〈猪瀬なおこ〉です。 一見、柔道とは無縁そうにも見える私が、なぜ咲柔館で柔道をしているのか…? 今回は、私自身の紹介を兼ね、柔道経歴や柔道への思いや学び、恩師や仲間とのエピソードを複数回に分けてお話したいと思います。


柔道を始めるきっかけというのは、「強くなりたい、礼儀正しい人になりたい」など、皆それぞれに志があるものかと思いますが、実は私は全く違っていました。小学生時代にスポーツチャンバラを習い、小太刀護身道にて黒帯を取得していた私は、中学入学後に剣道部の見学の為に武道場を訪れました。ですが…当時の柔道部顧問の先生から体格の良さを見込まれ、剣道場から隣の柔道場へと連れて行かれてしまったのです。


一学年上の女子の先輩を前に「ほら、柔道部に入ったら、10キロ痩せた先輩がいるんだぞ」と、紹介されたのです(この時の先輩、実は後ほど柔道界で有名になり、今は「柔道芸人あいすけ」さんとしてご活躍されています。この先輩とのご縁はしばらく続くので、また後ほど。)。
さてもうお気づきかもしれませんが、そう、「10キロ痩せるなら、柔道をやってみよう!」というのが私が柔道を始めたきっかけです。


「10キロ痩せるなら!」と、スレンダーな未来を思い浮かべて入部した柔道部。ですが、当時の顧問の先生というのが実は、公立中学校にも関わらず全国大会上位者を輩出する、ものすごい熱意と指導力のある先生でした(県外にもその名を轟かせるほどに)。
入部してからの半年間は、体力作りと受け身の稽古。ひたすら走り、身体を畳に打ち付け、昼休みには腹筋か腕立て伏せ100回のノルマをこなす毎日。 更に部活動に加えて週に3日は部活時間外で町道場に通う日々。そんな毎日に耐えかねて、10人いた同級生が半年後には5人まで減少。(そりゃそうだ。キツすぎます。)しかも、「10キロ痩せる!」と言われていたのに、減った分もりもり食べる→鍛える→体重変わらず筋肉マッチョ!思い描いていた女子中学生の姿とは、全くの別物に。


体型のマッチョ化に若干の不満を抱きつつ、なぜこんなに厳しい毎日を耐えられたのか。 それは、顧問の先生自体も一緒に努力してくれる人だったというのが大きいと思います。生徒と一緒に誰よりも多く走り込み、誰よりも多く筋トレをし、時には保護者の前で自慢の腹筋と背筋を披露するユーモアもありました。信頼関係のもとに成り立つ師弟関係の様な厳しさがありました。
また、実は顧問の先生が2人いた事も辞めずに続けられた要因です。1人は先ほどお話した熱意の塊である先生に対し、もう1人の先生はホトケの様な優しい笑顔の先生でした(見事なアメとムチ!)。


そして、それら全てを静かに見守り支えてくれた両親の存在も。静かに支えてくれる両親がいたからこそ、その日の稽古でどんなに悔しい思いをしても、たとえ試合で惨敗しても、安心して家に帰る事ができたのだと思います。咲柔館五訓の1つに、「親に感謝しよう」とありますが、生徒さん方が唱和しているのを聞く度に、「私も、親に感謝すると共に感謝される親になろう」そう思います。

※中編(高校生編)に続く

「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館

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