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【4/66】読書記録「津田梅子―女子教育を拓く」

こんばんは。野球が好きだといっても、現地観戦を文章にすると「試合そのもの」よりも「球場の雰囲気を伝えたい」になってしまうことに気づきました。ベルーナドームに行ったら、「グルメは何を食べようか」ばかりになるのも、その一環です。球場独特の雰囲気が好きなんでしょうね。
他のスポーツを見に行ったら、ルールもろくにわからないのだから「野球とはここが違う! 新発見だ!」ということばかりになりそう。サッカーやラグビーは一度生で見たいです。

66日ライランを始めて、どれくらいの割合で本の感想を書けるのかわくわくしています。そんなに多くはないと思いますが、積ん読の消化のいい機会になりそうです。拙い文章でも、面白さや気づきが伝わればいいなと考えています。

高橋裕子「津田梅子―女子教育を拓く」(岩波ジュニア新書)

もうおわかりですね。津田梅子は新しい5000円札になるとのことで、どんな人なのか知りたくて読みました。とはいえ、知っていたことは

*明治初期に最年少の女子留学生としてアメリカに渡ったこと
*11年もアメリカ生活をしていたため、帰国したら日本語でコミュニケーションを取れなくなっていたこと
*現在の津田塾大学の創設者

くらいです。点でしかありません。

この本は、現在の津田塾大学の学長でもある著者が、大学内の貴重な資料も引用しながら、津田梅子についてわかりやすく書かれています。知らないことばかりでした。

女子留学生は5人いましたが、みな父親や兄という人がアメリカの文化に触れていたというのが共通しています。この時代にアメリカに娘を留学させるなんて、今の価値観では先見の明があるとも考えられますが、まだ江戸時代の考えが残ってたり、良妻賢母を求められることがあったりと、簡単なことではないと思います。

帰国後、日本の文化や価値観に馴染めなくて書いた、アメリカのホストファミリーとの膨大な量の手紙のやり取りが残っています。「アメリカは天国! 日本のここがダメ」というのでもないけれど、いらだちのようなものを感じました。

津田梅子が国家公務員に相当する華族女学校の教師の仕事を捨ててまで、アメリカに再度留学して女子教育につながる勉強をしていたことは初めて知りました。良妻賢母を育成する女学校とは違う何かを、現在の津田塾大学に見るのは、このあたりにある気がします。

津田梅子のWikipediaを見ればいいのかもしれないけど…(苦笑)
私の卒業した女子大も、もとはいわゆる良妻賢母育成の路線だから、そう感じるのかもしれない。

またしても、「男の人はこの本を読んで、どんな感想を抱くのだろう」って本を手に取りました。序章にも書いてある通り、日本の歴史に出てくるのは男性ばかりだから、女性の生き方や教育のあり方について、それほど考えないものかもしれない。

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