リードスコアリングを成功に近づける
先日公開した記事で、リードスコアリングを本当に導入すべき企業は10%ほどしかないのではないのか、ということをお伝えしました。
数十人規模のSaaS企業であれば、リード数が十分あり、ツールに強く、セールスサイクルをパイプライン管理をしていることもあります。
数日前、その規模や環境に到達するかもしれないな、と思われる企業さんから、リードスコアリングの考え方と具体的な設定方法などについて質問を受けたので、本日はその回答を簡単にまとめておきます。
ファーモグラフィック情報だけでは意味がない
その企業さんとの話でも感じたのですが、ABMを必要とするような製品サービスではないにも関わらず、会社情報(ファーモグラフィック情報)を軸にしリードスコアリングを考えている人の方が多いのでは?と感じたこと。
リードスコアリングの基本的な考え方を説明します。
リードスコアリングが表舞台に出てくるまで、購買リストや展示会/イベントのデータ整理には主に”リスト”機能が用いられてました(今でも大半はそう)。例えば、セールスパイプライン上で必要な情報である、役職、従業員規模、売上規模、業界、展示会参加への有無 etcなど。
一般的なツールのリスト機能では、ファーモグラフィック情報の分類、それらに加えてセミナーやイベントへの出席状況をフラグ付、展示会でのアンケート内容の区分わけ、などの静的に近しい情報を活用することが多いです。
一方で、リードスコアリングの強みはリスト機能とは異なります。
こちらの表は一般的な事柄をまとめただけなので、ツールによっては細かいところが異なる。そのため、ツールを導入する際はベンダーさんに連絡し確認して頂きたい。
リードスコアリング情報は、リスト機能で利用されるファーモグラフィック情報やBANT情報に加え、買い手の検討度合いを測るためにコンテンツへのエンゲージメント度合いを組み合わせて利用するのことが本来の利用方法。
それゆえに、コンタクトプロパティの管理に一貫性が必要であり、加えてセールスサイクルやパイプライン管理の思考が存在していないと使いこなせない。
例えば、資料請求ページで資料請求をしており、かつサービスページなどを複数回閲覧している、マーケティング部門からのEメールに対してのクリックを行い資料をDLする、ソーシャルメディアやブログ記事などの投稿に対してエンゲージメントが高い、など
(Mining the Real Gems from your Data - Lead Scoring and Engagement Scoring)
この参照先の情報は大変わかりやすかったのだが、リードスコアリングを構成する要素を大きく二つに分けており、
- リードスコア(ファーモグラフィック情報が用いられることが多い)
- エンゲージメントスコア(エンゲージメントの強弱や頻度)
この様に誰でも比較的容易に取得できるファーモグラフィック情報だけではなく、2軸で考えることによりリードのコンテキストに見合った得点の付与を行い、リードスコアリングとしている。
マーケティングコンテンツに対してエンゲージメントスコアが高ければ高いほど、購買の意欲や情報収集の熱意が高いため、いち早くセールス担当者とつなぎセールスサイクルを短くすることができるわけです。
ここまでくるとお気づきだと思いますが、リードスコアリングにはエンゲージメントスコアが何よりも大切。それらを高い精度で測り、リードスコアリングの精度を高めるためには、
- 十分な数のマーケティングコンテンツ
- 十分な数のリード数
- 十分な精度のウェブアナリティクス
- etc
セールスパイプラインの考え方や、これら諸条件も揃っていて初めてうまく機能することになります。
まとめ
リードスコアリングを成功に近づけるには、ちょっとした準備が必要ということです。今後も継続的にnoteを経由して、コンテンツの考え方やリード数を増やす方法、ウェブをどの様に分析するかなどもお伝えします。
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