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届け方を変えるだけで新しいコンテンツマーケティングになり得るのではという仮説

Photo by Will Francis on Unsplash

以前、コンテンツマーケティングをするべき理由が見当たらない、という問いかけを頂いたことがあります。

質問の主は、BtoBのマーケティング担当者の方で、インバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングに関するイベントに来られた方。

いくつか質問をして気づいたのがこの型の思考が、

コンテンツマーケティング ≒ ブログ ≒ ブログSEO → ブログ記事量産

の様に、考え方が固定されてしまっていたことに気づいた。

「コンテンツマーケティング」でググると、コンテンツマーケティング ≒ ブログ記事、という解釈に誘導されるSEOブログ記事が検索上位あり、上位記事が恐ろしいほど、見出し、構成、内容ともに似たり寄ったりで、オリジナリティがない、ということ。

こんな記事ばかりでは、コンテンツマーケティングに対して≒ブログSEOというイメージがつくし、やるべき理由が見当たらない、と言われるのも理解できます。

そんな誤解が広がってしまい残念極まりないので、今日はどの会社も「コンテンツマーケティングは必要ですよ」ということをお伝えしたい。

会社案内やセミナーもコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングの定義についておさらい。

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action. (参照:What is Content Marketing? by Content Marketing Institute)

意訳すると、

”コンテンツマーケティングは、明確に定義されたオーディエンスを惹きつけ維持するため、価値、関連性、一貫性を持ったコンテンツを作り届け、結果的に利益に貢献する顧客アクションを生み出す戦略的アプローチのこと”

ということ。ブログ記事という定義はありません。

CMI(Content Marketing Institute)自身、オンライン雑誌を提供したりセミナーイベントPodcastYouTubeSlideShareなど様々な媒体を通じて情報を提供。ブログもそのうちのひとつ。

最近彼らが力を入れているなと感じるのが、コンテンツとTechをつなげる取組のイベント。様々な媒体を経由したユーザーの購買経路をTechでより効果的に判別して、売上への可視化につなげようという対面方のイベントコンテンツ。

それくらい媒体が多種多様なのが本来のコンテンツマーケティングであり、コンテンツマーケティング≠ブログSEO

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HubSpotがかなり前に作ったコンテンツマーケティングの媒体をインフォグラフィック化したものですが、見ての通り様々な種類があり左にある「Articles(記事)」がブログ記事のこと。

テクノロジーが変わると、情報を届けるための最適な媒体が変わるので、このインフォグラフィックに乗っている媒体も、物によっては通じないでしょう。

最近日本のBtoBマーケティング周辺では、noteで情報を発信したり音声コンテンツYouTubeチャネルを開設したり、様々な形でデジタルコンテンツを発信し始めています。

これらもれっきとしたコンテンツマーケティングの一種で、物凄い多様性が出てきている。

「数が多くて間に合わないんだけど、、。、」

の様に感じている、BtoB企業のマーケ担当者もいると思うので、今一度振り返ってもらいたいのがどのBtoB企業でも持ち合わせている鉄板コンテンツの、展示会、セミナー、資料請求、対面商談、も立派な(アナログ式)コンテンツマーケティング。

ではなぜ、これらがコンテンツマーケティングであるという認識が広がらないのかなぁ、とふと考えていて思ったのが、

4Pのうちの2つのPlace(流通)とPromotion(プロモーション)、つまり、コンテンツを届ける置く場所と知らせる方法を差別化できていないので、コンテンツであるという認識がされていないのかな、と。

NetflixがBlockbuster(店舗型 DVD&Videoレンタル店)を粉砕したのは、コンテンツを届ける方法を差別化した結果、プロモの方法が変わった。ゆえに、映画やドラマというコンテンツが、真新しいコンテンツの様に見えて急速に会員数が拡大したのではないか、と。商品の映画やドラマの中身は変わらないのだが、届け方を変えた、それだけ(というと語弊があるが)。

幸か不幸かコロナの影響で日本のBtoB企業のコンテンツマーケティングも一気にアップデートが可能なのではないかと思っています。

新しいコンテンツを作るのは大変なので、4Pの2つをいじってみて、例えば、

- 展示会の代わりに、協業可能な企業群とオンラインイベント
- セミナーの代わりに、ウェブセミナー
- DMの代わりに、ABM+広告

この波に乗って、一気にデジタル化を進めて届け方を変えて、新しいコンテンツマーケティングを試していくのはどうだろうか。

と思ったら、FOCASさんがこんな取り組みを始めたのでびっくりした。

新しいコンテンツを作り出すのが大変なのは重々承知だが、既存のコンテンツの届け方を差別化するだけで十分コンテンツマーケティングになるのであれば試す価値はあると思う。

まとめ

コンテンツマーケティングはブログSEOではないので、みなさん今持っているコンテンツの形や届け方を変えるだけで、新しいコンテンツマーケティングを生み出すことができます。

専門書籍で読んでいた情報が、デジタル化されてブログ記事などで提供されているように、届け方が変わっただけ、という言い方もできるのかな、と。

先日Satoriさんのイベントへの登壇が急遽オンライン開催になり、新しいコンテンツの形だな、と感じた次第でした。

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