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コンテンツマーケティング(→オウンドメディア)を始めればいいってものではない話

昨日All Star SaaSさんの投資先の事業責任者、マーケティング責任者、マーケティング担当者の方達と勉強会をさせていただく機会がありました。

このような形でMENTORS(メンター)の一員としてBtoB SaaSのご支援をさせて頂いております。

クローズドの勉強会があったり、slackのワークスペースがあったりと、いろいろな知見をシェアできる体制が揃っていて、いやー、自分が逆の立場だったらありがたい限り、、、、と思ったりします(過去に自費で起業したことがあり、右も左も上も下もわからずに失敗....笑)

その勉強会でいろいろな質問を頂き、その中で多かったのがコンテンツマーケティングの始め方(オウンドメディアという意味合いにて)。

オウンドメディアって通用するペルソナとそうでないペルソナが存在することをまずは理解する必要があるかもしれません。また、自社成長のフェーズによっても違うし、業界によっては、そもそもそんなことしてもしょうがないケースもある。

たとえば、ペルソナの話。

エンジニアをペルソナにする企業と、マーケティング担当者をペルソナにする企業、どっちがオウンドメディアをした方が良い可能性が高いか。

エンジニアはおそらく△で、その理由はエンジニアは技術要項や要件を調べていることが多く、一般的に言われるコンテンツマーケティング(→ここでいうオウンドメディア)で目標とされているオーガニックトラフィックを生みづらい。

なぜか?検索クエリがほとんど存在していないか、あまりにもマニアックすぎて量が少なすぎる。故に、一般的な(めんどくさいうのでオウンドメディアで以下統一)オウンドメディアの目標を達成するために運営をするのであればあまり意味がない。仮に目標をコミュニティを醸成するため、などにすればありなのかもしれないが、一般的なオウンドメディアの意味合いからは外れてしまうだろうと思う。また、エンジニアは独自のコミュニティや著名ブロガーの個人ブログなどを見ていることも多いため、UGC(User Generated Content)の方が効きやすい。つまり、オウンドメディアではなくアーンドメディア。

マーケティング担当者は○。その理由はマーケティング担当者はググって情報を調べることが他の職種と比べて大変多い(慣れている)から。故に、検索クエリも存在しており、それなりの量があることが推測できる。また、コンテンツにエンゲージメントことに対しての慎重さはエンジニアよりはない。ただし、この領域は競合がやらためったら多いというハードルはあり....(私の前職を筆頭に笑)。

こんな感じで自社のペルソナってどこの情報を見るんだっけ?という視点を持つといいです。

たとえば、自社成長のフェーズの話。

まずはこの記事を読んで欲しいかもしれないです。

まずは全力でPMFした方が良くて、オウンドメディアとかマーケティングでスケールさせるための活動をするのは#2のGTFの段階。

特にオウンドメディアで本当に結果を出したい場合、超エネルギーが超必要。

三日坊主がほとんどだし、途中で心が折れる人もいるし、転職しちゃう人もいるし....とにかくハードルが高い。

一見、オウンドメディアが続いているようなとこでも、適当で計画性なく、定量的なリサーチもなく、記事ばっかり作って、基本的なSEOに関する知識も知らないところもかなり多かったり...。

私の知っている限り、ウェブサイトの基本知識、SEOの知識、デジタルチャネルの活用、顧客理解、コンテンツの制作と運用、CMSの知識、GAの知識、SCの知識、Google 広告のキーワードプランナー(に準ずるツール)の知識、スプレッドシートの関数の知識、などなど結構多くのスキルがないとオウンドメディアから十分なリードジェンはできません。

こんな膨大な労力がかかることをPMFしていなかったり、小さなマーケティングチームに薦められるでしょうか、(善人でもない私にすら)無理です(一方で、羊の皮をかぶった狼的な業者はすすめてくると思いますよ)。

そんなことをしている労力があったら、検討の段階の見込み客を直接効き寄せることができる指名検索を増やす施策を行い、BtoBの鉄板コンテンツである、セミナー/ ウェビナー、導入事例、問い合わせフォーム、資料請求フォーム、製品/サービス紹介をウェブサイト上に拡充する方が先でございます。

今、自社はどのような成長フェーズですか?鉄板コンテンツはありますか?指名検索はありますか?

この問いかけをすればオウンドメディアを始めるタイミングなのかの答えは見つかるはずです。

たとえば、業界の話。

歯科とか不動産とか、つまりVertical SaaSがオウンドメディアでリードがドバドバ取れるなんてことはないです(気付き認知段階のリードのこと)。

だって、検索クエリがないですから。Google広告のキーワードプランナーで調べればすぐわかると思うのですが、びっくりするくらいクエリないです。

英語圏のVertical SaaSでオウンドメディアで認知をガンガン取りに行っているスタートアップを見かけたことがないはず。検索ボリュームが日本語の10-100倍くらい存在する英語圏のSaaSスタートアップでもオウンドメディアをしていないということは....

それよりは指名検索を増やす努力した方が良くて、上記で説明した鉄板コンテンツを充実させることが大切。ちなみに、指名検索をふやすのって、何もオンラインの施策だけではなくてDMとかFAX(が通じるのは日本くらいです)で攻めるのはいかがでしょうか。

歯科とか、不動産とか、デジタルでゴリゴリ検索している感じをイメージすることはできないと思います。顧客のカスタマージャーニーを本当に理解すればオフラインも悪くないじゃん!って思えるはずです。

デジタルで攻めたいのはすごくわかるのですが....なんか効率的でスマートでかっこいいし.....スタートアップで働いている感じもするし。でも、悲しいかな、オウンドメディアの役割がHorizontalとは異なることを認めた方が事業成長には貢献できそうですよね。

どうでしょう、デジタルで情報を探している人たちが顧客像なのですか?(実は検討外れだけども)効率的で格好よく見えることをしたいですか?私もそういう時期があったのでわかるのですが、、デジタルが全てではないことを認める勇気も必要だったりします。

という感じで先日のご質問に関する回答を軽く文章化してみました。

なぜか?社内で共有して欲しいのです。slackで、朝会で、共有会でetc

知ってます、上長や横の人から「なんでうちのマーケティングってオウンドメディアとか作らないの?」って言われ続けていることを。

その説明ってすごく難しいと思いますし、昔の自分だったら答えられないな、って思うのです。

ですので、必要な方はこのnoteを使ってみてください。何か質問があったら私に投げてください。私としてもnoteを書く励みになります。

よろしくお願いします。



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