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DATASaber見習いがTableauを使っていて思うこと

PNDと申します。
総合メディア企業でデータ活用を推進するCoE部門の一員として働いています。
2月(正確には1月31日)からTableau DATASaberにチャレンジしています。
TableauでVizを作ったりしているのですが、最近しみじみと思うことがあるので、簡単にまとめてみたいと思っています。

1. かっこいいなと思うグラフと伝えるグラフは異なる

Tableau PublicやTwitterなどに掲載されているvizを見ていて、「かっこいいな」だったり、「作り方複雑だけど作ってみたいな」と思ったりするVizがたくさんあります。
例えば、下記のグラフ。

Radial Bar Chart

Radial Bar Chartと言います。色んな表計算や関数を用いて作成することができるグラフです。今回は地域ごとの売上を表現しました。
こちら参考に作らせていただきました。ありがとうございました。

見た目はとてもかっこいいなと思います。
ですが、「このVizを見るユーザーが求めているものって何でしょうか?」ということを改めて問うと、このような表現は本当に必要でしょうか。
次にお見せするグラフはこちら。

棒グラフ

何の変哲もないただの棒グラフです。ですが、上のRadial Bar Chartと棒グラフ、表現しているものは同じ、地域ごとの売上です。
データをみんなに伝えるという点では棒グラフの方が見慣れている人がほとんどですので、棒グラフの方が瞬時に情報が入ってくると思います。
また、各グラフの作成時間についてはRadial Bar Chartはどんなに慣れている人でも計算式を書いたり、表計算を修正したりなどを行うため、5分はかかると思います。
でも、棒グラフは慣れてしまえば20秒あれば作成できてしまいます。
グラフで相手に伝えたいことは同じ、かつすぐに作れて、かつみんなが見慣れているという点では、棒グラフを使って表現すれば事足りるのではと思っています。
Tableauは色んな表現ができる点で素晴らしいツールかと思いますが、基本的な表現でも十分にデータを伝えられると思ってます。
ですので、Tableauで改めて何のデータを誰に伝えたいかを考えながら、Vizを作成することが大事だと思っています。
※もちろん、Radial Bar Chartが適切な表現である場合はあると思ってます!

2. 集計表は本当に必要か

Tableauでは下記のような集計表が作成できます。

集計表

細かいデータを確認する上では非常に有用であると考えます。それこそ、経理など細かい数字を見ないといけない部門からすると、集計表はないと困るのではないかと考えています。
ですが、例えば上席に対して集計表を見せて、会社の業績と今後の経営戦略について話す立場となったとき、上席の方々は細かい数字を気にするでしょうか。
気にする方はいるかもしれませんが、いきなりミクロの細かいデータを見ることはまずしないと思います。
ですので、集計表は補足資料的な立ち位置で、数字のボリュームをパっと把握するには、棒グラフだったりツリーマップだったりなど、グラフィカルな表現の方が、マクロの視点でデータを見ることができます。
更には、集計表はTableau Serverでの表示スピードが遅くなってしまう傾向があります。
そういった面からも、集計表は使わず、グラフを用いてあげた方が、すぐにデータが取得できる、かつマクロ的な視点でデータが確認しやすくなるのではないかと思っています。

3. 受けてのニーズを考える

1、2とそれぞれ気になったことを書いたのですが、最終的な結論は、「受けてが何を求めているのか」が最重要であると考えています。
色んな表現を用いてデータを見れるようにすることが、本当にユーザーが求めていることなのでしょうか。あれもこれもと、集計表でデータを表示させたり、グラフをたくさん使ってデータをTableauに表示させることが、果たして本当にユーザーが求めていることなのでしょうか。
私がこの数か月間で思ったことは、「受け手第一」が重要であるということです。

  • いつ・・・(例えば、経営会議中に)

  • だれが・・・(社長が)

  • どこで・・・(会議室のモニターで)

  • どのように・・・(全体的なマクロ的視点で)

  • 何を見たいのか・・・(売上がどれだけ上がっているかを見たい など)

いきなりViz作成をするのではなく、上記内容を受け手の方にヒアリングをかけ、会話をしてからVizを作成していきたいと私は考えていますし、受け手第一の精神を社内でも普及していきたいと考えています。

また、線グラフや棒グラフなどの簡単なグラフしか作ることができないという方が、この文章を読んでくれているならば、「簡単なグラフしか作れなくても、読み手第一のVizは作れます!!」ということをお伝えしておきます。
簡単なグラフで作られたシンプルなVizほど、ストレスなくデータを読み解けるものだと私は感じています。ですので、スキルがないなどと嘆く必要はないと私は思っています。
これからもTableau利用者の一員として、頑張っていきたいと思ってます!

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