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ABMとは

質問です。
アメリカの企業の9割近くが実施、もしくは実施予定にも関わらず、
日本ではほとんど実施されていないマーケティング手法をご存じですか?


それは「ABM(Account-Based Marketing)」です。
従来の広範囲なアプローチから、特定の重要顧客に焦点を当てるこの戦略が、ビジネスの成果を大きく変えつつあります。

こんにちは。BtoBマーケティング支援会社に勤めているのでたまにはマーケティングについての記事を書きました(笑)

ABMとは何か?なぜ今注目されているのか?

ABM(Account-Based Marketing)は、特定の高価値顧客に対して個別にカスタマイズされたマーケティング戦略を展開する手法です。従来のマーケティングと比較すると、以下のような特徴があります。

  • 特定の重要顧客に対し、個別にアプローチするマーケティング手法

  • 営業とマーケティングが一丸となり、カスタマイズされた施策を展開

  • 大型案件獲得に効果的というメリットから、近年注目度が上昇中

ABMが注目を集める背景には、デジタル技術の発展により顧客データの詳細な分析が可能になったこと、そして企業間の競争激化により効率的なマーケティング手法が求められていることがあります。

ABMの主なメリット

  • 高いROI:特定顧客への集中投資により、効率的な予算活用が可能

  • 営業とマーケティングの連携強化:一貫したメッセージングと戦略の実現

  • 大型案件の獲得:重要顧客との関係強化により、大規模案件の獲得確率が向上

  • 顧客生涯価値の最大化:長期的な関係構築による継続的な価値創出

なかなか予算が出ない企業をたくさんアプローチするよりも資金が潤沢な企業1社を攻めたほうが効率的ではないかという考えです。また大きなメリットとしては営業のリソースを縮小できることです。昨今では営業職は不人気な職種で、採用がとても難しいとされています。

ABMの導入ステップ

  1. ターゲット絞り込み:特定の企業や意思決定者を選定し、集中的にアプローチします。

  2. コンテンツ作成:各アカウントの特性や課題に合わせたコンテンツを作成します。

  3. 営業部門との連携:マーケティングと営業が密接に協力し、一貫したアプローチを行います。

  4. 複数チャネルの活用:オンライン・オフラインの様々な手段を組み合わせて接触を図ります。

  5. 長期的な関係構築:一回の取引だけでなく、継続的な関係性を重視します。

  6. データ駆動型アプローチ:詳細な顧客データを分析し、効果的な戦略を立案します。

ABMの具体的な効果(出典:SiriusDecisions社の調査, 2019年)

•「休眠」アカウントのエンゲージメント指標が10〜15%改善(休眠顧客掘り起こし)
•ABMにより、新規ロゴの獲得率が、目標35%に対して65%達成(新規顧客獲得)
•マーケティング予算を増加する事なく、商談数が50%増加(商談数増加)
•ABMではない案件と比べて、受注率が2倍、受注日数を35%短縮(受注効率 のアップ)
•大手顧客との平均案件規模が2倍に増加、大型案件のアップセルとクロスセルを改善(大型案件の規模拡大)
•ABMアカウントにおいて、3 年以内のクロスセルした商材数が1.5から5に増加(クロスセリングの改善)
•顧客維持率と解約率が改善(顧客維持率の改善)
•ABMを開始後、ターゲットアカウントでの売上成長率が50%に達した(売上伸長)

まとめ

ABMは、B2Bマーケティングの新たなスタンダードとして急速に普及しています。AI技術の発展により、さらなるパーソナライゼーションと効率化が期待されています。
ABMは単なるトレンドではなく、B2Bマーケティングの変革なのかもしれません。自社のマーケティング戦略を見直し、ABMの導入を検討する時期かもしれません。

株式会社イノーバでは定期的にABMについてのウェビナーを開催しています。興味ある方はぜひご参加ください。



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