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マーケティングという新たな視点に出会うまで

私がマーケティングの面白さに気づいたきっかけは、いくつかの経験が重なったことにあります。最初は営業職を経験したことでした。

当時、私は毎日150件ものテレアポ業務を行っていました。営業職として新規顧客開拓に全力を注いでいたものの、この単調な作業は疲弊するばかりで全く効率が良くありませんでした。それでも、何とかアポイントを取れて訪問したところで、思うような成果は上がらずにいた状況でした。

いつも売り込む側の立場でしたが、購入者目線に立つと、私たちの営業スタイルが本当に魅力的なのか疑問を感じるようになりました。単に製品の説明をするだけでは、お客様のニーズをしっかり捉えきれていないのではないか。もっと上手な方法があるのではないか。そう考えるようになったのです。

そんな中、私に1つ考えるきっかけが訪れます。実家が営む岡山県のハンドバッグ店が業績不振に陥ったのです。近くに大型モールが開業したことで、客足が遠のき、さらには新型コロナウイルスの影響で売上げが大幅に落ち込んでしまいました。

事業が傾きかけていた実家のお店を何とかしたいと強く願う一方で、営業職を経験して実感した「売り手側の視点に囚われていては、なかなか新しい解決策は見つけられない」という気持ちも拭えませんでした。

そんな中で、たまたま本屋で「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」という本に出会いました。この本は、マーケターの森岡毅さんが書かれたもので、顧客の潜在的なニーズを最大限に引き出す重要性を説いています。

この本を読んだときに、今までの売り手側の発想から脱し、顧客目線のマーケティング視点を持つことの大切さに気づかされました。さらに森岡さんの他の著書「苦しかった時の話をしようか」を読み進めるうちに、マーケティングの奥深さとその可能性にすっかり魅了されていきました。

「顧客にとって本当に価値あるものは何か」 「顧客の本音はどこにあるのか」 「いかに効果的に訴求していけばよいのか」

こうした顧客目線のマーケティング思考は、ただ製品やサービスを"売る"のではなく、お客様の課題を発見し、最適な解決策を提案する、コンサルティングの域に近いものだと実感しました。

これまでの営業経験で見えてきた課題と、マーケティングの可能性を知ったことで、私の中にマーケティングへの強い興味が芽生えました。売り手目線ではなく、顧客の喜ぶ視点から物事を考え、最適なソリューションを導き出す。このマーケティング思考は、事業を成功に導く重要な鍵なのです。

このブログを通して、マーケティングの真髄に迫り、顧客起点の発想法やノウハウを皆さまと共有できればと考えています。マーケティングで事業を変革し、お客様に最高の価値を提供する。その実現に向けて、私なりの学びを綴っていきたいと思います。

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