#37薬剤師の南 第7話-4 ヒーローの南(小説)
窓口での応対は終わったようで、薫が立ち上がる。
「お姉、仕事は六時までだっけ? それくらいの時間にお姉の家に行くね」
私は頷いて、
「それまでバスでノーズタウンにでも行ってきな。来た時に見えたでしょう? あと、残業があったらもっと遅くなるからね」
「わかってるって!」
ノーズタウンは全国で展開をしている大型ショッピングモールで、その一つが銘里市内にある。数時間程度の暇つぶしには十分な場所だ。
会計を終えた薫は、
「皆さん、今後もうちの姉をよろしくお願いし