見出し画像

アジャイルチームで ito(カードゲーム)をやったら想像以上によかった件

チームで仕事をする場合、メンバー間での認識や期待値のズレをなくすことはとても大切なことですよね。

そういった「ズレ」を解消するためのワークショップとして「インセプションデッキ」や「ドラッカー風エクササイズ」が有名ですが、かつて自分達のチームでカードゲーム(ボドゲ)の「ito」を使ったワークショップをやってみたら想像していた以上に「よかった」と感じたので、どんなチームでどんなことをしたのか、なぜ「よかった」のかをご紹介します。

ito について

ito はアークライトゲームズさんが開発したカードゲーム、所謂「ボドゲ」の一種です。

一時期、テレビ番組などでも紹介されていたのでご存じの方も多いかも知れません。

ルールはとてもシンプルです。

  1. 「テーマカード」を山札から引き、テーマ(お題)を決める。

  2. プレイヤー全員に「数字カード」を1〜数枚配る。

  3. プレイヤーは配られた「数字カード」の数字をお題に沿った「例え」で表現していく。

  4. 全員で相談しながら数字が小さそうな人(カード)から順番に場に出していく。

  5. 見事順番にカードを出せれば成功、途中でまだ出していないカードより大きな数字のカードが場に出てしまったら失敗。

この「例え」がそれぞれの価値観を表現し、そのズレを楽しむゲームです。もっと詳しく知りたい方は公式サイト、または以下の紹介記事をご覧ください。

なぜ ito をやってみようと思ったのか

当時のチームはとある自社開発システムの開発を行う開発者4名 + 禁断のPO兼スクラムマスター1名(自分)という5人体制でした。自分を除くといずれも大人しめの人が多く、自己主張もそれほど強くないメンバーが揃っていたように思います。

チームでは毎週1時間、スクラムイベントとは別に様々なワークショップを行う時間を確保していました。そんな中たまたま、ito をチームビルディングの一環としてやってみた、という記事を目にしたこと、たまたま自分がその ito を所有していたことがきっかけでした。

チームとしてはドラッカー風エクササイズや日々のコミュニケーションを通じてお互いの価値観を知ることの大切さ、尊重することの重要さを理解しており、ito をプレイすることで更に相互理解が深まるのではないか?と期待し、実践してみることになりました。

ito をどのようにプレイしたのか

まずは普通にプレイする

ito の所有者であり、ファシリテーターである自分はもちろんプレイしたことがありますが、大半のメンバーは当然ながら ito をプレイしたことがありません。

そこで、アイスブレイクも兼ねてまずは通常のルールに従ってプレイしました。ルールはシンプルなので、あっという間に盛り上がります。

自分達でお題を考えてプレイする

通常ルールでひとしきり盛り上がったら、次に自分達でお題を考えてプレイしてみます。例えば……

  • スプリント中に起こったら怖いこと

  • 仕事中に喜びを感じる瞬間

  • (逆に)仕事中にストレスを感じる瞬間

のように、チームに関係するお題を出して後は通常通りプレイします。そうすると仕事における価値観のズレが露わになっていきます!

1つ例を挙げると、当時システムのとある機能が複雑化しており、そこをできれば触りたくない、と公言しているメンバーがいました。お題の「ストレスを感じる瞬間」として「その機能の修正を任された時」と答えたのに対して自分は「普段嫌だって言ってるし……とは言え仕事なんだから精々45ぐらいかな?」と推測したのに対して、本人が開いたカードは70!その場にいた全員が「思ってた以上にストレスに感じてたんだな……」と実感した瞬間でした。

やってみた感想

通常のワークショップもやってみると案外「楽しかった」という感想がでることも多いですが、こういったボードゲームを使ったワークショップはやる前からみんながワクワクしているのを感じたのが印象的でした。

実際ゲーム中は通常のお題だけでなく、仕事に関するお題においてもワイワイ楽しくプレイすることができ、楽しみながら相互理解を深めることができました。

難点としては、オフィスでワイワイボドゲをすることになるので周りから見ると遊んでるようにしか見えないことです(実際遊んでいる訳ですが……)。そこにさえ目をつぶれば非常に効果的なワークショップなので、是非騙されたと思ってやってみてください!

最後に

当時、どの記事を見てやろうと思ったのかチャットのログなども漁ったんですが見つかりませんでした。😢

どうにか見つけようと検索した結果、同様にチームで ito をやった体験記事を見つけたのでそちらも是非併せて読んでみてください。

この記事について

この記事は「組織を芯からアジャイルにする」をテーマに活動するコミュニティ「シン・アジャイル」が運営する note マガジン「【ほぼ月刊】シンアジャマガジン Vol.1」に向けて執筆したものです。

シン・アジャイルコミュニティでは「アジャイルに興味がある」「自分の組織をもっとアジャイルにしたい!」メンバーをいつでも募集中です。興味のある方は下記のリンクから是非ご参加ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?