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第3回 INSEADでの学び(2024年3月から2025年3月まで)を綴ります。Lead the Futureプログラムはどんな感じ?


Lead the Future Programとは

Lead the Future Program(https://www.insead.edu/executive-education/open-online-programmes/lead-future)は以下のように説明されています。

Lead the Future is INSEAD’s 12-month transformational flagship online programme that accelerates leadership capabilities for an increasingly complex and rapidly changing world.

「Lead the Future」は、INSEADのフラッグシップオンラインプログラムで、複雑で急速に変化する世界においてリーダーシップ能力を飛躍的に向上させる12ヶ月の変革的プログラムです。

第2回の投稿で説明しましたように、私にとっては内容的にも値段的にも非常にバリュープロポジションが良い(コスパが良いと同じなのですが、そうは言いたくないので、このように表現しますがほぼ同義です)と思います。修了時にはINSEADのAlumni資格を得られるのがこのプログラムであり、このプログラムがチャレンジングでないわけがないのです。

実際今時点(2024年5月時点)一つ目の科目が終わり、修了証をいただけましたが、しっかりと学び甲斐のある大変なプロジェクトでした。

12ヶ月間に渡るラーニングジャーニーを今日はご紹介します。私もまだ修了しませんので全てを語れるわけではないのですが、紹介いたします。

プログラムの全体像(4+1+1+3+3)

1年間のプログラムは4+3+1+3になっています。
前から、4つの必修科目、1つのLive授業、1つのとても重たいプロジェクト、3つの選択科目、3日間の現地キャンパス(Fontainebuleau)セッションになっています。それぞれ説明していきます。以下がその流れになるのですが、たくさんの科目があり、大変なことはお分かりいただけると思います。
Lead the Future - Content | INSEAD

4つの必須科目

・Fostering Innovation in the Age of Disruption(イノベーション)
・Strategy in Turbulent Times(戦略)
・Leading in Disruptive Times(組織論、リーダーシップ論
・Mastering Financial Analysis(アカウンティング、ファイナンス)

20年前にMBAを取得しましたが、やはり必須科目は当時と変わりません。戦略、組織論、リーダーシップ論、アカウンティング、ファイナンスです。ビジネスのエッセンスは、何(戦略)をどんな組織(組織論、リーダーシップ論)でやるのか、そしてそれは儲かるのか(アカウンティング、ファイナンス)がビジネスの要諦であることはいつも変わらないのですね。

その中に、新しく入ってきたのが、イノベーションです。やはり、これからの世の中が不確実性が高く、新しい付加価値を生み出していくことが求められるので「イノベーション」が必須科目に入ってきました。20年前の早稲田ビジネススクールでは、これは選択科目という位置付けでした。そして、イノベーションというよりもベンチャー企業論、新規商品企画という科目で学びました。

そしてもうひとつ気になるキーワードは「Disruption」という単語です。この言葉、本当にいろんな場面で耳にするようになってきました。「Disruption」は元々「混乱」や「中断」といったネガティブな意味合いを持つ言葉でしたが、特にビジネスやテクノロジーの分野では、今では主にポジティブな意味で使われることが多くなっています。クレイトン・クリステンセン教授によって提唱された「破壊的イノベーション(disruptive innovation)」の概念が広まるにつれ、この言葉は既存の市場や業界に大きな変革をもたらす新しい技術やビジネスモデルを指す意味で用いられるようになりました。そのため、多くの企業や起業家にとって、disruptionは市場に新しい価値を創出し、成長の機会をもたらすものとして認識されています。

1つのLive科目

こちらは、すべての科目の中で、唯一のオンライン&Liveの科目です。動画配信ではなく、オンラインでリアルタイムでの参加が求められます。Effective Decision Making for Leadersというタイトルです。半日*3日間という結構な日数のプログラムです。ケースディスカッション、シュミレーション、グループワークを行い、管理科学や心理学から導き出された実践的なフレームワークを学びます。といってもどんなものか想像がつかないのですが、またこのコースが始まる頃に詳細を説明いたします。

1つの重たいプロジェクト

これは「Core Project Seminar」という科目です。実は今から不安になっている科目です。おそらくはLead the Future Programの中で一番重たい科目です。4つの必須科目と1つのLive科目(Effective Decision Making for Leaders)を終わったところで、この科目に取り組みます。今ままでの学びを活かして、実際のプロジェクトに適用することを求められます。まさに、大学でいうところ卒業論文、修士論文に相当する科目です。しかもスライドとプレゼンテーション動画が提出物であり、こちらはpass or failで判定されます。優・良・可・不可の判定であれば、単位は取得できますが、pass or failというのは非常にシビアですし、この単位を取得できないと、certificateは取得できませんので、とても重要な科目になります。
先日、Lead the Future Programeのコーチとお話しする機会があり、この課題は今時点心配する必要はない。今現在取り組んでいる、必須科目をしっかりとこなせば、その中で検討した内容を織り込むことができるから、とアドバイスいただきました。

3つの選択科目

4つの大きなカテゴリーの中に12の科目があり、この中から3つを選ぶことができます。とても贅沢です。個人的には、時間さえ許せばすべて受けたいくらいです。まだどれを受講するのか決めていません。皆さんならどれを選択しますか?

Designing and Building Digital Partnerships and Ecosystems

  • ①Discover the key drivers of digital transformation

  • ②Master the key elements you need to design and build future-resilient digital platforms

  • ③Develop skills in alliance portfolio building

  • ④Learn how to build high performing digital ecosystems.

Marketing Strategies in a Digital World

  • ⑤Explore the challenges and opportunities of digital disruptions around your customers

  • ⑥Learn new strategic data-driven skills to empower you to make better business decisions for future growth

  • ⑦Design and deploy bold and competitive marketing strategies around the customer in the digital age.

Mastering AI for your Organisation

  • ⑧Understand how AI is deployed in business, so that you can see what it can (and cannot) do for you and your organisation

  • ⑨Gain practical frameworks and templates to work with data scientists and programmers, so you can commission analysis and analyse the results you receive.

Mastering Creativity and Design Thinking

  • ⑩Develop the creative-thinking skills needed to innovate in any organisational context

  • ⑪Elevate your creative skills so you can develop and support a creative culture within your organisation

  • ⑫Develop a culture that is capable of confidently pushing and sustaining innovative efforts.

これを見て明らかにわかるのが、9科目がIT、AIに関するものであり、3科目がイノベーションに関するものです。これからもINSEADとしては新しいビジネスを考えていくときに、これらが大切であるといっているわけです。

このようにnoteに投稿することがなければ、あらためてプログラムを見返すことなどなかったように思います。ありがとうございます。

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