第4回電竜戦の戦法調査


 2023年12月2,3日(土,日)に電竜戦というコンピューター将棋ソフトの大会が行われた。そこでの戦法を調査していきます。
この記事を読めば
・戦法の採用数はいくらか
・戦法の勝敗数はいくらか
・先後勝敗数はいくらか
がわかります。
昨年との比較をされたい方は以下のリンクから
DR3A級の戦法調査
DR3全体の戦法調査


A級編

fig.1 A級の戦法

今大会A級の傾向をまとめる
①振り飛車激減かつ全敗
②角換わりor相掛かりor力戦が人気
③先手が極めて勝ちやすい(勝率68%)

 振り飛車が昨年は30局指されていたが今年は5局だけ。振り飛車党のソフトがA級に上がれなかったことが原因か。そして振り飛車を先手で用いたソフトはなかった。振り飛車全敗である。今大会では角換わり人気が目立った。昨今のコンピューター将棋界で角換わり先手必勝とみなされている影響だろう。力戦の大部分は後手が角換わりを拒否して現れた形だ。相掛かりは昨年と同数だった。昨年の先手勝率は57%だったが今年は68%へと大きく上昇している。


B級編

fig.2. B級の戦法(黄色は振り飛車勝ちを表す)

B級の傾向をまとめる
①定跡形(角換わりと相掛かり)は先手が勝ちやすい 
②振り飛車は不利飛車

 定跡形は先手が勝ちやすかった。A級ほど先手が正確に指せているわけではないが、それ以上に後手がわからん殺しをする手段を持っていないという印象だ。矢倉と振り飛車のような先手に勝ちを献上する戦法がB級の先手勝率を下げている。今大会の持ち時間は先手が10分2f,後手が5分2fとわざと差をつけていた。これで先手の勝率が昨年のA級と同程度なのだから、実質的にはこのクラスでも先手有利が拡大したと言って良いだろう。
 今大会で将棋のレベルが大幅に上がったのではと大会中話題になっていたが、調べてみるとそうではなかった。昨年はB級に18ソフト入れたのが、今年は10ソフトになっていた。単純にルールが変わっただけだった。


C級と予選編


fig.3. C級と予選の先後勝敗

ここは簡単な表を掲載するだけ


全体

fig.4. 全体の先後勝敗

ここも簡単な表を掲載するだけ

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