電竜戦A級の戦法調査
前回の記事では全体の電竜戦の戦法調査を行なった。今回はA級に絞って戦法調査を行う。
この記事を読めば
・戦法の採用数はいくらか
・戦法の勝敗数はいくらか
・先後勝敗数はいくらか
がわかります。
前回との違いは筆者が全ての棋譜を見ております。棋譜の欠けはありません。
それでは早速本題へ
全体編
相居飛車編
横歩取りの後手勝ちはあらきっぺ氏切負けによる。局面は互角であった。横歩取りの後手は全てDigorillaであったが定跡通りの手順ではなかった(図1)。図のようになぜか全て☖5二玉としていた。
相掛かりは序盤の定跡は未だ確立していなかった。先手が有利そうに思えた。
角換わりは作戦が多いので角換わりのみの章を作って言及する。
振り飛車編
Just Stop 26歩とGrampus のみが振り飛車を指していた。ノーマル振り飛車に対しては居飛車は銀冠や穴熊の堅い囲いを採用していた。以前までのソフトとは違う傾向である。しかしながら振り飛車のソフトは穴熊を粉砕していたので、穴熊が特別勝ちやすいようには思えなかった。
力戦編
力戦はさまざまな作戦が指された。
角換わり編
角換わりの主要な研究テーマは図2の局面を経由するものである。角換わりのマイナーな研究テーマは図3のように角換わり相腰掛け銀で後手から先攻を試みるものである。図4の局面で☖4四銀と☖2二銀の選択肢がある。先手が水匠の時は後手は全て☖4四銀を選んでいて、先手水匠が全て勝ちを収めていた。☖2二銀が現れたのは水匠戦以外である。水匠が☖2二銀のときの定跡を作成していたのかはわからない。水匠が後手番の時、図4の局面は後手が悪いと思っているようなので、図4の局面にはならない。☖2二銀は後手がかなり勝っていた印象なので、こちらの変化を選んだほうがよい。先手腰掛け銀vs後手早繰り銀の対局では、後手が全て勝っているが、後手がdlshogiなので棋力で優っただけかもしれない。角換わりで定跡を外すのは、後手にとって魅力がない。
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