見出し画像

[将棋]居飛車穴熊vs4四銀型四間飛車 懐かしの戦型をAIで解析してみた①

 今回の戦術論は、居飛車穴熊vs4四銀型四間飛車の戦型で、昔は難解とされていた形について今のAIで解析してみたらどうなるか、調べてみたいと思います。本記事はまず昔の認識について振り返る内容です。調べる戦型は20年くらい前にアマチュア将棋界でそこそこ指されていた形で、私自身もプロの公式戦に出場した時に指したことがありますし、定跡書にも書かれている形です。テーマ図は以下になります。

今回のテーマ図。ここから▲6八銀と引く手を扱います。

 テーマ図から▲6八銀と引く手を考えます。昔の認識としては、▲6八銀には二通りの応手があって、一つは△5三銀と引く手。これには▲3五歩△同歩▲2四歩△同歩▲6五歩△7七角成▲同銀△6五桂▲2四飛△7七桂成▲同金寄△2二歩▲5五歩△3三角▲3四飛△4六歩(下図)が定跡で、先手やや有利~難解の評判でした。以下は▲3七桂~▲4五桂打が一例です。なお途中の▲5五歩のところで▲3一角が目につきますが、それには△3三角▲4二角成△同銀▲3四飛△7七角成▲同金△6八銀で先手不利となります。

▲6八銀に△5三銀の変化。ここからは▲3七桂△4七歩成▲4五桂打の進行が自然に見える。当時は概ね先手やや有利~難解の評判。

 もう一つ、テーマ図から▲6八銀に△5五歩と突く手もあります。当時はこちらの方が主流だった印象があります。△5五歩以下は▲同歩△4六歩▲同歩△5五銀▲2四歩△同歩と進み、ここからさらに▲3五歩と▲5六歩に分岐します。▲3五歩以下は△4六飛▲3四歩△4四角▲2四飛△2二歩▲2五飛△4五歩(△5五歩分岐①図)と進んで難解とされていました。

△5五歩分岐①図。先手からは▲5六歩や▲4三歩が考えられ、形勢は難解との認識だった。

また▲3五歩のところで、もう一つの分岐である▲5六歩以下は△4六銀▲6五歩△同桂▲3三角成△同桂▲2四飛△4五桂▲2三飛成(△5五歩分岐②図)と進み、難解ではあるものの振り飛車が捌けている、というのが一般的な評価だった印象。

△5五歩分岐②図。難解ながらも振り飛車が捌けているという評判だった印象がある。実は私にはマル秘研究があって、当時は居飛車良しと判断していた。

ただし、△5五歩分岐②図以下には、当時の私のマル秘研究があって、△5七桂左成▲同金△同銀成(△同桂成は後々▲5五桂△7三金に▲8五桂を与えて損との共通認識?だった)▲同銀△同桂成▲5五桂△7三金▲6二歩△7一金と進んだ後、▲5四角(マル秘研究の図)と打って次の▲7三竜△同銀▲7二金△同金▲同角成△同玉▲6三銀△8二玉▲7二金△9二玉▲7三金(必殺の図)を見て居飛車側のスピード勝ち、と考えていました。

マル秘研究の図。▲5四角に代えて▲7五歩などでは△6七銀でスピード負け。一見すると▲5四角は▲6三桂成を狙った手に見えるが・・。
必殺の図。▲5四角は▲7三竜を狙った手だった。こうなれば居飛車が勝ち。

 というわけで、テーマ図での▲6八銀に対してはどちらかと言えば△5五歩が主流で、一般的にはすごく難解、当時の私としては分岐②の▲5六歩で居飛車に分がある、というのが昔の認識なのでした。改めて文章にしてみるとあっけないものですが、当時は正に心血を注いで研究していた記憶があります(汗)。

 さて、お次はいよいよAIさんに聞いてみます。いったい、どんな結論になるでしょーか、引き続きよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?