竜王戦所感

※あくまで個人の感想として読んでください。

竜王戦が決着した。
私は今更プロ棋士の誰かを特別に応援するとかはしないタイプだが、リスペクト全開でこの文章を書くつもりだ。
決着局となった4局目の将棋、封じ手の場面というのはドラマで、私の解釈ならば藤井さんが、「残りの持ち時間と一晩かけて読み切ってごらんなさい」という意味の▲24飛だと思った。
有識者の後輩とラーメンを啜りながら1日目の封じ手までこの将棋について語ったが、たっくん(今回は伊藤先生ではなく「たっくん」で行きます)は、この後手角換わりを「潰した側」の人間のはずだ。それなのに何故後手角換わりを選んだのか、タイトル戦で藤井さんの相掛かりにやられてしまって、まさか投げる球が無かったのか、などなど。
恐らくは△54銀か、△32金くらいまでが事前の想定だったのかなぁ。あくまで憶測でしかないが。
評価値の推移についてこの将棋で触れることは一切しない。

「点が出たら勝てると思ったら大間違い、俺は評価しない」

まあ、「分かってないやつら」に向けてMCバトル風に言い返すとするならこんなところか。
ともかく、▲24飛というのは藤井さんなりの勝負手で、後輩も私も第一感、「読み切ればたっくんの勝ち」で一致していた。

たっくんには何度も修行時代ボコボコに負かされた。たった一度だけ勝ったことがあって、それは向こうも覚えてるレベルで彼にとって痛い一敗で、結果的にも彼の人生が狂うような将棋を指したんだっけな。

今や絶対王者となった藤井さんを相手に、「俺が伊藤匠だ、てめえもういっぺん泣かしてやるよ」ってくらいの気合いで自分なら一晩かけて読むんだろうなあ笑 まあ私程度が読んだところですぐに間違えてしまうが。
でも、「たっくんなら」って思わせてくれる、そういう強さを俺たちは知ってるから、2日目の内容を見て現実の厳しさを再認識した。

藤井さんは将棋が強すぎる。
昔の言葉だけど、「強いのは罪」という域に到達しているかもしれない。今後、誰が藤井さんを倒すのか…。

たっくん、本当にお疲れ様。プロの最新定跡を作る側の人間となった君に最大のリスペクトを送ります。勉強させてもらったよ。

またタイトル戦で戦うところを観たいです。
その時の相手は…まあいっか笑



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?