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第80期順位戦C級1組最終一斉対局

3月8日に順位戦C級1組最終11回戦の一斉対局がありました。

この日、私が注目していたのは勝てば2期連続の昇級が決まる大橋貴洸六段と宮本広志五段との対局です。後手の宮本五段が四間飛車に振り穴熊に囲うと、大橋六段は飛車を3筋に寄せます。宮本五段も飛車を3筋に振り直すと、大橋六段は5筋の歩を突き捨て3筋から仕掛けます。大橋六段が飛車を角と刺し違えて▲1一角成と馬を作ると、宮本五段は△3九飛と敵陣に打ち込み反撃します。大橋六段が▲8六香~▲7五桂と後手の玉頭を狙うと、宮本五段は△5四銀と上がって先手の馬を追い返します。大橋六段は馬を竜と交換し▲4一飛と打ち込むと、飛車と馬を切って8筋を突破します。宮本五段は△5五角と王手で反撃しますが届かず、大橋六段が寄せ切りました。

他の主な注目対局の結果は以下の通りです(左が勝者)。
 船江恒平六段 - 千葉幸生七段
 佐藤和俊七段 - 飯島栄治八段
 門倉啓太五段 - 青嶋未来六段
 先崎学九段 - 高橋道雄九段
 都成竜馬七段 - 畠山成幸八段
 三枚堂達也七段 - 古森悠太五段
 黒田尭之五段 - 髙野秀行六段

既に昇級を決めていた及川七段に続き、大橋六段と飯島八段が昇級を決めました。大橋六段は勝って9勝1敗となり1位での昇級となりました。飯島八段は敗れて7勝3敗となりましたが、昇級の最年長記録更新の可能性を残していた高橋九段も敗れたため3位での昇級となりました。

一方、3勝以下の7人に降級点(*)が付き、2回目の降級点となった田村七段、豊川七段、森下九段、佐藤(秀)八段は、残念ながらC級2組への降級が決まりました。

(*)降級点  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

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