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第82期順位戦C級1組2回戦

7月11日に順位戦C級1組2回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、前期はともに7勝3敗の好成績を残した出口若武六段と都成竜馬七段の対局です。後手の都成七段が角道を止めて力戦調の将棋に誘導し、出口六段は▲5五角~▲3七角と転回します。都成七段は9筋を端攻めし、出口六段が▲8六銀と上がって受けると、△7六飛と金を食いちぎって角銀両取りに△4七金と打ちます。出口六段は歩で後手陣を乱しますが、都成七段は角金交換して△4九角と打ち込みます。出口六段は角取りに▲2九飛打と自陣飛車を放ちますが、都成七段は角を取らせる代わりに先手陣の金を剥がし、桂と金で先手玉の上部を押さえ込みます。都成七段が右辺から挟撃態勢を作り、飛銀両取りに△3七銀と打つと、出口六段は飛車を諦めて角を取ります。都成七段が△3七飛と打って先手玉に迫ると、出口六段は▲4三歩成から攻め合いますが届きません。最後は都成七段がもう1枚の飛車を取って△5八飛と打ち込み、竜を作って即詰みに討ち取りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 伊藤匠六段 - 西尾明七段
 野月浩貴八段 - 黒田尭之五段
 西田拓也五段 - 船江恒平六段
 服部慎一郎六段 - 宮本広志五段

私が注目している中では、都成七段、西田五段、服部六段が連勝スタートとなりました。順位戦は先の長い戦いになりますので、1勝1敗の伊藤(匠)六段、出口六段にも、巻き返しを期待したいと思います。


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