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第82期順位戦C級1組の展望

今期の順位戦のC級1組は、31人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位6人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗で4人が並ぶ大混戦となり、順位が上の3人が昇級を果たしました。一方、2勝8敗以下の4人と3勝7敗で順位が下の3人に降級点が付きました。今期も混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。

今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。

伊藤匠五段
2020年プロ入りの20歳。
前期は9連勝して迎えた最終局に敗れ、まさかの頭ハネに泣きました。藤井竜王と同学年で、将来はライバルになって欲しい逸材であり、順位の上がった今期こそ昇級を期待しています。

黒田尭之五段
2019年プロ入りの26歳。
各棋戦で安定した成績を残しており、一層の飛躍が期待されます。2期連続の7勝3敗で順位も上がり、今期こその昇級を目指します。

出口若武六段
2019年プロ入りの28歳。
昨年の叡王戦挑戦以降、あまり目立った活躍はありませんが、再びタイトルに挑んで欲しい若手の一人です。今期は順位も上がり、昇級を狙います。

都成竜馬七段
2016年プロ入りの33歳です。
新人王戦で史上初めて三段時代に優勝していますが、三段リーグを抜けるのに17期を要し年齢制限ギリギリでプロ入りを果たした苦労人です。プロ入り後は順調に昇段を重ねており、順位戦でも昇級を期待しています。

西田拓也五段
2017年プロ入りの31歳。
前期は意外にも負け越しに終わりましたが、加古川青流戦の優勝経験もある実力者です。心機一転昇級を目指して欲しいと思います。

服部慎一郎五段
2020年プロ入りの23歳。
昨年度は新人王戦に優勝し、王将リーグ入り、王位リーグ入りなどの活躍で将棋大賞の新人賞と最多対局賞を受賞しました。順位戦でも最終局を残して昇級を決め、今期は2期連続昇級を目指します。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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