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藤井竜王名人にとっての鬼門(1)

藤井聡太竜王名人が全八冠制覇に向け驀進しています。勝率6割以上であれば一流、6割5分以上であればタイトル挑戦を狙えると言われる将棋界において、デビュー以来毎年勝率8割以上という驚異的な記録を残していることは、将棋ファンの間では良く知られていることだと思います。

タイトルホルダー、またはその時点でもっとも勢いのある挑戦者と戦うタイトル戦においても、2023年7月末時点で59勝14敗(勝率0.808)と異次元の成績で、16回のタイトル戦で敗退したことがありません。

そんな藤井竜王名人にとって、相性の悪い鬼門はないのかと思い、全タイトル戦73局について都道府県別の勝率を調べてみました(筆者調べなので、間違いがあったらご容赦ください)。

藤井竜王名人が初めてタイトル戦に登場した2020年頃にはコロナ禍の影響もあり、東京の将棋会館や大阪の関西将棋会館での対局もありましたが、基本的に日本全国各地の施設を転戦しています。藤井竜王名人の勝率が低い都道府県は以下の通りです。

愛知県:0.600(6勝4敗)
大阪府:0.600(3勝2敗)
新潟県:0.667(2勝1敗)
福岡県:0.667(2勝1敗)
兵庫県:0.714(5勝2敗)
東京都:0.750(9勝3敗)

いかがでしょうか。個人的には意外な都道府県で勝率が低いと感じています。愛知県は言わずと知れた藤井竜王名人にとっての地元ですし、関西所属の藤井竜王名人にとって、初タイトル獲得を決めた関西将棋会館のある大阪府も、準地元と言える土地です。地元の盛大な歓迎が、多少はプレッシャーになることもあるのでしょうか。また、東京都、兵庫県、福岡県など、大都市圏で苦戦しているようにも感じます(必ずしも都市部で対局しているわけではないのですが)。

もっとも、勝率6割は決して悪い数字ではありませんし、逆に負け越している都道府県がないことは驚異的でもあります。藤井竜王名人にとっての鬼門を探そうという趣旨で調べてみましたが、都道府県別の鬼門はなかったというべきなのかもしれませんね。

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