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2022年度将棋大賞 記録部門の状況

将棋界では年度毎に将棋大賞の表彰があります。2022年度も残すところ1か月程となりましたので、現時点の記録部門(対局数・勝数・勝率・連勝)の状況を確認しておきたいと思います。

過去5年の受賞者

日本将棋連盟HPを確認すると、過去5年の受賞者は以下のようになっています(敬称略)。

2021年度
最多対局賞:藤井聡太(64)
最多勝利賞:藤井聡太(52)
勝率一位賞:伊藤匠(0.818)
連勝賞  :渡辺和史(20)

2020年度
最多対局賞:永瀬拓矢(69)
最多勝利賞:藤井聡太、永瀬拓矢(44)
勝率一位賞:藤井聡太(0.846)
連勝賞  :澤田真吾(14)

2019年度
最多対局賞:佐々木大地(67)
最多勝利賞:藤井聡太(53)
勝率一位賞:藤井聡太(0.815)
連勝賞  :永瀬拓矢(15)

2018年度
最多対局賞:広瀬章人(64)
最多勝利賞:佐々木大地(46)
勝率一位賞:藤井聡太(0.849)
連勝賞  :渡辺明(15)

2017年度
最多対局賞:藤井聡太(73)
最多勝利賞:藤井聡太(61)
勝率一位賞:藤井聡太(0.836)
連勝賞  :藤井聡太(29)

最多対局賞の状況

1位 服部慎一郎(62)
2位 藤井聡太(57)
3位 永瀬拓矢(50)
3位 豊島将之(50)

服部五段が藤井竜王に大差をつけ、初の最多対局賞受賞が濃厚です。藤井竜王は王将戦七番勝負、棋王戦五番勝負、順位戦、NHK杯で最大で8局上乗せする可能性がありますが、王位リーグ入りを始め各棋戦で勝ち上がっている服部五段が、どこまで上乗せできるか注目していきたいと思います。

最多勝利賞の状況

1位 藤井聡太(47)
1位 服部慎一郎(47)
3位 徳田拳士(35)

先日まで服部五段が1位を独走していましたが、ついに藤井竜王が追いついています。年度末まで2人のデッドヒートが続くかもしれません。今年度前半は勝ちまくっていた徳田四段は少し勢いに陰りが見え、1位との差を考えると逆転は難しそうです。

勝率一位賞の状況

1位 藤井聡太(0.825)
2位 斎藤明日斗(0.800)
3位 大橋貴洸(0.789)

昨年度は僅差で2位に甘んじた藤井竜王が、今年度は定位置の1位になっています。ただ高勝率なだけに1つの敗戦で大きく勝率が下がるので、まだまだ予断を許しません。早くも順位戦の昇級を決めた大橋七段や斎藤(明)五段がどこまで食い下がれるか、注目していきたいと思います。

連勝賞の状況

1位 服部慎一郎(15)
2位 伊藤匠(13)
3位 本田奎(12)
3位 渡辺和史(12)

昨年度は年度末にNHK杯などの収録棋戦で大勝ちした渡辺(和)五段が20連勝を記録し、19連勝で当確と思われた藤井竜王を大逆転していますので、まだまだどうなるかわかりません。本田五段と渡辺(和)五段が現時点で12連勝継続中なので、まずはこの2人の連勝がどこまで伸びるか注目です。

※今年度の数字は2023年2月27日対局分まで(未放映のテレビ対局を除く)。出典:日本将棋連盟HP
※現時点では勝率部門の1位は藤本渚四段(0.857、6勝1敗)になっていますが、30局未満は表彰対象外なので本稿でも対象外とさせていただきました。

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