第83期順位戦B級2組3回戦

8月7日、順位戦B級2組3回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、B級1組返り咲きを目指す木村一基九段と、3期連続昇級を狙う服部慎一郎六段との対局です。先手の服部六段が角換わりに誘導すると、木村九段は△3三角と上がって△3三金型で応じ、早繰り銀から7筋の歩をぶつけて仕掛けます。服部六段は2筋を継ぎ歩攻めし、木村九段が飛先の歩を交換すると、▲8三歩と飛頭を叩いて吊り上げ、飛桂両取りに▲6五角と打ち、銀交換後に飛車を追い返してから▲2一角成と桂を取って馬を作ります。木村九段が銀の両取りに△6五角と打ち、角を金銀と2枚替えして△8七同飛成と竜を作ると、服部六段は▲9八角と打って竜を追いつつ後手陣を睨み、▲4五桂と跳ねて攻め掛かります。服部六段は馬を金と交換する代わりに▲2二同飛成と王手で竜を作り、▲4三角成と馬を作って寄せ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです（左が勝者）。
　伊藤匠叡王 － 屋敷伸之九段
　青嶋未来六段 － 鈴木大介九段
　渡辺和史七段 － 郷田真隆九段
　古賀悠聖六段 － 久保利明九段

私が注目している服部六段、古賀六段、伊藤(匠)叡王を含み、谷川浩司十七世名人ら6人が3連勝スタートとなりました。青嶋六段、渡辺(和)七段ら5人が2勝1敗で追っています。次の4回戦では服部六段vs伊藤(匠)叡王、青嶋六段vs古賀六段の好カードが組まれていますので、熱戦を期待したいと思います。