見出し画像

第82期順位戦C級2組5回戦

9月28日に順位戦C級2組5回戦の一斉対局(抜け番調整のため5局のみ)がありました。

私が注目していたのは、3勝0敗と好スタートを切った梶浦宏孝七段と、2021年プロ入りの新鋭横山友紀四段の対局です。後手の横山四段が角を交換して向かい飛車に振り美濃囲いに構えると、梶浦七段は銀冠に囲います。横山四段が3筋の歩を突き捨ててから5筋の歩を交換すると、梶浦七段は▲4五桂~▲3三桂成と成り捨ててから▲3四歩と伸ばします。横山四段は飛車を5筋に振り直し、梶浦七段が飛車取りに▲4三角と打つと、△6五角~△3五桂と攻め合います。梶浦七段は飛角交換してから▲7七桂打と角に当て、横山四段が△4七桂成~△5八成桂と銀と金を取る間に、角桂交換して▲4一飛と打ち込みます。横山四段は飛車取りに△5六角と打ちますが、梶浦七段は飛車を見捨てて"と金"を作ります。梶浦七段が"と金"で後手陣の金を剥がしてから自陣の金で後手の攻め駒の銀を取ると、横山四段は早めの投了を告げました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 井出隼平五段 - 八代弥七段

梶浦七段は4勝0敗となり、冨田四段、高田四段ら4人と並んでトップを並走しています。八代七段は3勝2敗となり、今期の昇級はかなり厳しい状況となりました。朝日杯優勝経験があり竜王戦では1組の実力者なので、来期の順位を少しでも上げられるよう、残り5局に全力を尽くして欲しいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?