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第83期順位戦B級2組2回戦

7月10日、順位戦B級2組2回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、タイトルを獲得してから初めての順位戦に臨む伊藤匠叡王と、タイトル獲得通算6期のベテラン郷田真隆九段との対局です。後手の伊藤叡王が角道を止めて雁木に構えると、郷田九段は金矢倉を組みます。郷田九段が2筋の歩を交換して3筋から仕掛けると、伊藤叡王は6筋の歩をぶつけてから飛車を6筋に回します。郷田九段が▲4五桂~▲3三歩と拠点を作り、▲7三角成と逆サイドに馬を作ると、伊藤叡王は6筋の歩を取り込んで△6六同角~△6六同飛と角と金銀の2枚替えで先手陣を崩します。郷田九段が銀取りに▲3五桂と打つと、伊藤叡王は構わず金取りに△8六桂と打ち、金桂交換から飛車を取って2枚竜で先手玉を追い詰めます。郷田九段は▲6五馬と金を食いちぎり、連続王手で後手玉に迫りますが届かず、伊藤七段が逃げ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 屋敷伸之九段 - 木村一基九段
 横山泰明七段 - 青嶋未来六段
 服部慎一郎六段 - 渡辺和史七段
 古賀悠聖六段 - 丸山忠久九段

私が注目している中では、服部六段、古賀六段、伊藤(匠)叡王が連勝スタートとなりました。木村九段が連敗スタートと出遅れましたが、次の3回戦では服部六段との対局が組まれており、熱戦を期待したいと思います。


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