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第81期順位戦C級1組10回戦

2月7日に順位戦C級1組10回戦の一斉対局が行われました。

この日、私が注目していたのは、6勝2敗の黒田尭之五段と7勝1敗の青嶋未来六段という昇級の可能性を残す2人の対局です。オールラウンダー同士の対局でしたが、先手の青嶋六段が角道を止めて相居飛車の力戦調の将棋となります。両者入玉する激闘となりましたが、217手までで持将棋が成立しました。
深夜23時頃から始まった指し直し局は、後手となった青嶋六段が三間飛車に振り穴熊に囲うと、黒田五段は左美濃に構えます。黒田五段が飛車を切って攻め掛かると、青嶋六段は角をぶつけて交換します。後手の穴熊は早々に崩されますが、青嶋六段は馬を作って金銀5枚に守られた先手の堅陣に攻め込みます。大駒が飛び交う激しい終盤戦となりましたが、最後は青嶋六段が即詰みに討ち取りました。

他の主な注目対局の結果は以下の通りです(左が勝者)。
 石井健太郎六段 - 古森悠太五段
 出口若武六段 - 窪田義行七段
 野月浩貴八段 - 船江恒平六段
 先崎学九段 - 都成竜馬七段
 渡辺和史五段 - 高橋道雄九段
 伊藤匠五段 - 千葉幸生七段

伊藤(匠)五段が苦しい将棋を逆転勝ちして9勝0敗となり、単独トップを維持しました。石井六段、青嶋六段、渡辺(和)五段の3人が1敗で追っています。3枠の昇級争いは、敗れて7勝2敗となった都成七段を含め、私が注目している5人に絞られて最終局を迎えることになりました。
一方、下位7人に付与される降級点(*)争いは、元A級の高橋九段や分かりやすい解説でお馴染みの千葉七段らが圏内に沈んでいます。厳しい状況ですが巻き返しに期待したいと思います。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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